炉辺余話ー大寒

2011年1月21日 日常
訓読みすればオオサム・・・、背筋がブルッとばかり震える
当分は「ふるえ」から逃れそうもない
それでも風の光が射す隙間の時間がある
百間川の陽を浴びて歩く
首をかくし 耳をふさいで
誰もいない河川敷を
踵で踏み込みつま先で乾いた土を蹴ると
思いのほか歩幅をかせぎ
脚がのび 
体が真っ直ぐになり
百メートルもすると
少し暖かくなる
春よ春 
早くやって来い
オオサムよ飛んでいけ

更新情報

2011年1月18日 日常
☆山野草探訪撮 NO-224 「菜の花」
 http://sannyasou.sakura.ne.jp/
太田牛一は「歴史とは勝者の作り話にすぎない」といっている。一面言い当ている。
大名には主君に代わり文筆の書きとめたり公文書を記す仕事をする祐筆がいたものである。それらは戦の敗残者となればその資料は焼失の憂目にあうが、勝者には貴重な資料として残り、やがて名を成した暁には自分の一代記を後世に残したい願望に駆られ、そこで召抱えの著述家に起稿を命じる。命じられた著述家は祐筆の書いた貴重な書類、巷間の聴取、実際の検分を行いうなどをして事細かに真偽の検証のち一代記を書き上げるのである。太田牛一は織田信長につかえ主に浸透した著述家。したがって秘かに「信長記」(のちの信長公記)を書き進めていた。信長没後は天下覇者になった豊臣秀吉に仕えることになり「信長記」起稿を命ぜられ上程したが、ここで信長を冷徹悪将に書き換えさせられた。信長を信奉する牛一には切歯扼腕の思い。
秀吉晩年病床の前で、怒って訂正を強いる秀吉$あがなう牛一のやりとりは鬼気せまる記述である。
つまるところ、這い蹲るように信長へ仕えていた秀吉は、あにはからんや、ねたみと憎しみの心底寒からん想いを抱いていたのがみえる。権力者にありがちな裸心がうかがえて興味あるところ。
歴史には謎が多い。傍証できる資料がほとんどなく、そこがまた後世の著者にはたまらなく想像をかきたてるのであろう。
謎1:信長幼少の頃
謎2:桶狭間の奇跡的勝利
謎3:浅田長政との戦い
謎4:無防備な本能寺宿泊
謎5:明智光秀の心境
謎6:織田信長の遺骨不明の経緯
謎7:豊臣秀吉の中国大返し

これらの謎解きが展開される希有の創作である。 

正月以来、家に閉じこもっている方が多い。
自室で赤々と燃えるストーブの前が離れがたく、文庫本を積み重ねてもっぱら読み漁る日々に暮れている。銀行や傭兵の裏話を書いた小説も手当たりしだい手にした。それらを読み終わり、食後爪楊枝を使う頃合に長男が文庫本をドサッと持ってきてくれた。
中の上下2巻の本に魅せられた。文春文庫:加藤 廣著「信長の棺」である。主人公:太田牛一は織田信長、豊臣秀吉に仕えた著述家、唯一の信長一代記「信長公記」を著わして今に残す人物である。歴史好きならこの書籍と著者は忘れがたい。
信長や秀吉をとりあげる後世の多くの作家はすべて「信長公記」を参考にしているようだ。
寒い・・・というより冷たさを覚える。
あまり冷えるので夜明け前に外を窺うと降雪の気配はなく、凍てついて体が震える空気がしのんでくるのみ。身を震わせてストーブを点け二度寝する。テレビの「てっぱん」を見終えてやおらその日の行動を起こす。なにもなければ・・・、このパターンが冬の定番になった。
ずぼらすると愛犬が2階まで起こしにくる。
給料とりから年金生活になると規律がなくなる。これではいけないと思って屋外の運動を試みるが電線の鳴るような屋外でのウオーキングはかえって健康によくないと思い返すのである。

通院治療の縛りから解放されるどころか、輪をかけて多病にみまわれ罹病のデパートになってきた。高齢者の医療費負担がとやかく論議されて支払いを増額させた、このことは憤懣やるせない、俺たちは獅子奮迅に働きしゃかりき税金を納めてきた世代なんだ、少子化傾向なんか核家族になる時から予測できたはずなの、対処の政策を怠り政局にうつつぬかす政治に問題あり。

寒々とさせられるのは自然だけではないのである。
日中はいい天気になった。屋内に陽が射し込み気分が高揚する。外は微風である。カメラを持って何処かへ行きたいが、さて何処へ行こうかと車を動かしたが目的地が思いつかない。そのうち、友人のブログを思いだし、あっ!この日和なら国分寺の菜の花だ、と決め途中でその本人を誘うことにした。
土曜日の180号線は吉備津彦神社、吉備津神社、最上稲荷へとつながる初詣の道路で8日経っても渋滞ぎみ。高速道路に乗ってこれらをかわし総社IC経由で国分寺に至る。
国分寺というより国分尼寺に近い畑に、気温の上昇で俄かに開花したのかと思うほど、耐寒の植物は総状花を開いていた。光を浴びて眩しいほどだ。
ひとしきりカメラに収める。
つれづれに古跡を縫うようにして歩くとまことに気持ちがいい。三々五々、中年熟年のカップルがカメラをぶらさげて散策していて裾が擦れる。
絵になる風景だった。

炉辺余話ー小寒

2011年1月7日 日常
昨日は「小寒」、えらく冷える日だった。
降雪、積雪の被害が報じられる中で、時には冬だから雪花の光景もいいんではないか、などと思うだけでこれは不謹慎だなと反省している。
だいたい、岡山市は雪が避けていくようだ。九州四国に降雪が見られても岡山市には冷気につつまれる割りに雪が降らない。これは地形に関係しているのだろう。岡山市に在をしている者はまことにありがたいと感謝する。誰に?・・「地殻の神様」にである。
小寒はぞくにいう寒の入り、15日経つと大寒で15日続き、やがて備前平野に春の香りが流れてくる。

今年の大河ドラマは「於江」だそうで随分派手な予告を流している。
於江といえば出生から徳川幕府の中枢まで波乱な世に生きた人のイメージがあり、どうかすると前半生は長姉の茶々(淀君)ほど派手に世に取り上げられていない、むしろ後半生における家光出生の逸話あたりから一般には認知されている。家光ー秀長の後継争いは春日局を巻き込んで於江の動きはお家騒動になるほど暗躍しているが予告編ではえらく活発に動いている。TVドラマの主役だから地味で陰鬱では様にならないだろうし、その分史実からは逸脱はやむをえない。先の「龍馬伝」も同様だ。TVは見る者を高揚させる不思議な匙加減が必要のようだ。
2011.1.1 一月元旦
「辛卯」の新年にあたり なにをさておいても初春の祝詞を申し上げます。
本年は平成維新の緒について安定志向が軌道にのりますことを念じるものです。
大晦日
 もう5時間あまりで寅年は暮れる
 期待の多い幕開けだった
 期待外れの緞帳が下りた
 見得をきる花形役者はどこへいった

 昨日 漬け込んだ青菜を
 今日 あげてみた
 いい色で美味しそう
 
 ところが青臭くて食えたものじゃない
 でも口に入れたのだものではなかったが我慢して咀嚼してみた
 炊きたてご飯のたまらない香り
 それさえ不味くなる青臭い漬物
 いつ吐き出そうかと思案の最中

 裏ずけのない放言
 朝と夕の不思議な思考の放言
 辞めると言って止んぺは灰より軽い
 国より個人の利害を優先するは
 腕白坊主の駄々っ子は苦々しいだけ

  
 

更新情報

2010年12月30日 日常
☆月別山野草 12月 [キチジョウソウ][シマカンギク(アブラギク)]
http://sannyasou.sakura.ne.jp/

取材日記

2010年12月27日 日常
2010.12.25
雪花が昼前後にまった。
重ね着をして、倉敷足高山へヒマラヤザクラの花を訪ねるが、残念ながら遅きに逸した。足高神社に詣で、回廊に掲げられた大きな恒例の[卯]の絵馬を拝観した。
帰途早島の鶴崎神社に立ち寄り[辛卯]の、これまた大きな折り紙を拝観した。
先取りで卯に参詣し、来る年は幸い多きことをひたすら祈念した。
「憂国」というのはナフタリン漬けで価値を失った言葉。いわゆる近代国家勃興時代の言葉と思っていた。ところが昨今の世界における国政のドタバタをみていると、まさにこの言葉が不死鳥のように蘇えってきた。三島由紀夫事件を連想する響きがあってあまりいい気分ではない、が、維新当時の志士が常に想っていたことであれば、今は同じような混迷時代なので「憂国」の思いには妥当性がある。
今の政界そのものが崩壊寸前の徳川幕府の有様でありながら、救国志士が皆目見当たらないしのが残念。いいたい放題の言葉遊びするだけで、あとさきの戦略がなく戦術がない。流れを組み立てもせず国会で重大な発言をし撤回、自身の進退の明言不履行をして平気な平左衛門のへっちゃらである。
自分がいかに虚言、虚勢の範を国民に垂れているのを、本人たちは認識しているのだろうか、コップのなかの諍いは見苦しいし、他国、とくに牙を剥く国々からみればつたない国家で、脅迫、無理難題を投げかけても組み易しとしか思わないだろう。
野党も党内野党も言葉尻や揚げ足をとりあげてチマチマつつき合うのはいい加減にやめてもらいたい。政府にリーダーシップのないのも大いに問題、ならば国際、経済、社会、防衛の重要政策に絞り強調論議して国家高揚を図るべき、と耳の長い小父さんは考えるのだ。

更新情報

2010年12月21日 日常
☆山野草探訪撮 NO221 「皇帝ダリア」
http://sannyasou.sakura.ne.jp/

炉辺余話ー展示会

2010年12月17日 日常
天神山文化プラザ1階で国際写真サロン展が全日本写真連盟岡山県本部、朝日新聞社の主催で開かれていて観賞した。報道、芸術の交わる作品は見ごたえある。研ぎ澄まされた感性で何かのドラマを表現し見る者の内に投げかけてくる。重厚な展示会だった。

炉辺余話ー展示会

2010年12月17日 日常
天神山文化プラザ2階第5展示室で恩師森暢子先生と大塚益美さん(妹さん)の二人展が開かれている。同窓3人が連れ立って観賞に出向いた。先生の作品テーマは「環境」、大塚さんのテーマは「生物多様性」。系統の流れが伺える作品になっている。目標をもたれて進んでおられる活動はまぶしいほどだ。
懐かしい話に花を咲かせて充実した時間を過ごした。(広報はHPトップページ)
 http://sannyasou.sakura.ne.jp/

取材日記

2010年12月14日 日常
2010.12.10
いい日和、屋内より外に出て貴重な日差しを浴びていたら無性にカメラを持って山の裾野を歩きたくなった。だがこの季節、撮影対象物に事欠き、おいそれと思い浮かばない。
花師匠に問い合わせてみたら、ひょっとしたらひょっとするかもしれないということなので、同行願って車を北に走らせた。山間の稙樹林の下にキチジョウソウが咲いていた。盛りは過ぎていたけど小花はまだ観賞にたえる状態。次に溜池の側道にはシマカンギクが見事に群生していた。
この地は私の故郷で少年のころは春に山菜、秋にキノコと馳せまわったところ、今にして随分景観が変わったので感慨深い心境になった。
イチリンソウやトキワイカリソウなどは以前に確認していたが、こんな花が自生しているとはつゆぞ知らなかった。一季節ではなく四季に通じて同じ地を観察する必要性を、いみじくも再認識した。


更新情報

2010年12月12日 日常
☆ギャラリー  再び中国へ  秦の始皇帝と兵馬俑
http://sannyasou.sakura.ne.jp/index.html

更新情報

2010年12月9日 日常
☆山野草探訪撮 NOー220 「ヤマメバル」
http://sannyasou.sakura.ne.jp/

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2010年12月9日 日常

軌道に乗る

2010年12月9日 日常
 パソコンの更新による立ち上げ作業完了、そして健康不全もそこそこ安定し、やっと普通状態でパソコンに向かうようになった。
 撮影の空白があまり長くなり季節は早や冬、野山に花の姿は見えず、早春まで山野草ならぬ種種の画像をUPせざるを得ない。
 ご了解を。

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