prose-baron

2011年10月12日 趣味
baron、すなわち男爵のこと
 爵位としては最下位だが
 これが愛嬌があってもっともしたしみ易い
 下腹がせりでてカーゼル髯
 シルクハットでステッキのいでたち
 公爵、侯爵、伯爵、子爵・・・
 かれらは乙に澄ましたイヤミがただようが
 男爵は巷間のなかをカーゼルを撫で撫で
 散歩してヤアヤアといっては挨拶して散歩をする
 市民にいちばん溶け込んでいるのだ

 北海道に男爵芋という名産がある
 たかがジャガイモというなかれ
 イモの王様だ
 
 ふかしてバター、あるいはマーガリンをぬってシンプルに食べると
 おくぶかい味、甘味がにじんでまろやかな味
 イモ好きにはたまらない
 男爵の味覚を舌や咽喉に胃袋に
 こころを込めて沁みこましてくれるのだ

 知友にいただいた北海道直送の新産男爵は
 今晩の夕食をいつにまして豪華にしてくれた 
 

prose-受講

2011年10月11日 趣味
 高齢者自動車講習なるものに行ってきた。DVD、視力、視野、反応、実技など約3時間講習。なんてことはないと思っていたら、人であるゆえに視力の劣えと咄嗟の操作が青年と比べ秒単位でおくれることはいがめない。結局歳相応の評価とあいなった。
 ゲームセンターでスポーツカーを走らすのがあるが、あれと一緒、みなさん、なにかしら細かい逸脱があり。
 75歳のときは、認知症検査が加わるそうだ。事故の60%は高齢者とのこと、やむをえないが、片隅でブスッとした気分が滞留するのも確か。

prose-園のうたげ

2011年10月10日 趣味
 薄雲で名月もおぼろ月
 夕張りがおりるころ
 灯篭と裸ろうそくと豆電球の灯り
 
 暗くなる
 雑踏の人も墨壷の底に消えて
 呼吸とひそひそ声と嬌声の波

 たくさんの灯り
 芝生のみおつくし
 闇のいきもののよう

 肩をふれあい
 手をむすび
 脚をはこばねばこの世はあぶない

ーーー岡山後楽園 秋のライトアップーーー
 
 花師匠は鳥取に取材出張の由
 よくぞ まあ・・・
 といったら失礼かな・・・
 健康壮健に敬意を表したい

 花師匠宅の駐車場にすべりこみ
 休耕田にあるいていき
 おりしも今が花盛りのサクラタデを写しに

 遠目に一画が真っ白
 ピンクがかかった色合いは近くでないと識別できない
 咲いた塊は他の叢の中なのでズックではムリ
  
 人跡を伝い周辺の花にうずくまり
 2台のカメラを接写で撮り重ねる

 宅地が拡張してきている昨今
 ここのサクラタデはいつか消え去る
 自然の版図維持はいかばかりか


☆NO-249 秋風のしおり
 http://sannyasou.sakura.ne.jp/
 立ち木を切り倒して放置したままの根株を掘り起こそうとした
 いえの周囲にぐるりと大小の植木があって
 その根が無尽に
 強かに四方八方に
 手首の大きさで伸びていた

 手鋸でごりごり
 撫でているいるようでイライラ
 手斧を買ってきてオオナタをふるう
 土もろともぷつんぷつん
 気持ちいい

 一番おおきな株でてこずった
 塀際にどくろを巻いていて
 危なくて斧はつかえない
 まして鋸はまどろこしくて
 忍の字がぷつん
 蛸の足を地上にさらしたまま
 せっせっと道具をかたずけた
 
 

prose-寒暖差

2011年10月3日 エッセイ
 30度近い日からいきなり寒冷の日々
 長袖の夏シャツで出歩いていたら背中がぞくぞくしてきた
 いそいで帰宅し秋ものに着替えジャンバーを羽織る

 鏡の自分にびっくり
 左目が真っ赤か
 いそいで罹りつけの病院へ

 検査して
 結局は異物がはいり傷をつけているとのこと
 いそいで処方していただいた点眼液をつかう
 
 いそがせるのは寒暖差のきわみ
 ばかばかしいことが
 ばかばかしくなくなった気がしてならない

prose-晩秋の湿原

2011年10月2日 趣味
 ある会のツアーで県北の日帰り旅行に参加
 草間カルスト台地で蕎麦道場に挑戦
 指南役の小母さんの手をいれてもらい
 どうにかカッコいいそば玉が完成
 そば棒をやわらかく扱い長四角形に伸ばし
 ソウメンとウドンとかが混ざりあったような麺が出来上がり

 番号指定のチーム4人
 自分らの打ったものは自らが賞味する権利と義務があり
 ざるそば・・・、これがまことに乙な仕上がり
 香味よし つけ汁よし
 
 鮎の甘露焼きで口をまろやかにして
 美味さを堪能する
 もっとも
 はらぺこに空いていたのは間違いないのだが

 恋ヶ窪湿原探訪
 過去に何度も探訪撮で訪れた山野草のメッカ
 花の挽歌に向かうこの時期はいささか遅かりし

 湿地奥までの撮影時間はないので
 入り口付近を探訪
 タムラソウ、クサレダマ、アキノキリンソウ、ミコシギク、ノコンギク
 さらにオオユウガキク、ビッチュウフウロ、アケボノソウ

 などを観察できたものの
 いずれも峠を越えて下り坂の振袖姿は相対鏡であろうか 
☆NOー248 水辺の白珠
http://sannyasou.sakura.ne.jp/

prose-疑念

2011年9月30日 趣味
 隠してもムダ
 化けてもムリ
 社会はいつかはバラすしバレる

 隠したがるのは人間とその集団
 その性根は因果なもの
 ただ
 バレたらどういう制裁をうけるか
 どう責任をとるのか
 想定して隠蔽するがよろしかろう

 原価を水増し利益率を掛け算しているのがバレた
 そうやって算出していた電気料金
 うわうわほくそ笑みつづけていたとは
 それそれ頬かむりして
 あつかましく電気料金を上げるとのたまう

 独占企業だからわがもの顔で大道を歩きたがる
 国のお抱え企業だから行政のチェックが入らない
 消費者の監査で透過経営
 ぜひとも改革ねがいたい東電さん政府さん
 このままでは全国の電力会社に疑念が向くのでは
 
  
 
 

prose-あわや

2011年9月29日 趣味
 全日空の旅客機が背面飛行をやらかした
 目的のボタンを押しまちがい
 機体が急降下してひっくりかえり飛んだ
 高所恐怖症のわたしは
 血液が逆流した
 おゝこわ

 ハイテクで装備した航空機は凄いだろう
 しかし落とし穴があることを今回露呈した
 人間はミスを犯す生物だ
 いくらハイテクで固めた優秀機でも
 どこそこは人間の操作で行動をおこさねば
 バカ正直の一本槍に強いが
 状況変化の応用能力に欠けているのが
 血の流れがない無機質のハイテクだ

 飛行機は墜ちるもの
 豪華客船は沈むもの
 これが地球のなせる業だ
 だから私には海外は無縁
 じっと日本にとじこもていても
 NETに乗って世界は眺められる

 鉄が空を飛ぶ
 鉄が水に浮く
 地球のなにかにさからっている脅えがある

  
 

prose-家庭菜園②

2011年9月26日 趣味
 プランターの土をいれかえ
 レタス サニーレタス チンゲンサイ ホウレンソウ ナハナ
 これぞとおもう野菜の種まき
 裏書をみると原産地はすべて外国野菜
 今日はイタリア 明日はニュージランド
 だからというわけではないようだが
 発芽率100%の保証はなしと記されている
 今はすっかり日本に根づき
 日常の食卓にならぶものばかり
 後は芽吹くかどうか
 水やり親父の腕のみせどころである
 
 兄と義兄の仏前に
 焼香 合掌
 それぞれの人生に終幕して安らかに眠っている
 思い出はまだ生生しく私のなかでは波打ち続けている
 平坦な地とおもえども生きることへの鼓動は起伏が避けられない
 人の一生にやすやすと踏み込むにはそれなりの年月が必要だ
 彼岸花がそれを告げている。



 トマト、ゴーヤなどのプランター夏野菜は生長を止めて、先端に花を咲かせても実をつける程の元気はなくなり、葉が萎れ枯れてきている。それでもゴーヤはおもいがけず小さな実を、トマトは4個の実をつけている、その株だけを残して茎剪断、プランターの土をブルーシートにうつして、石灰を撒き、油糟、混合肥料、鶏糞をまぜて元のプランターに戻してやった。
 さて、なにを植えようか。
 それはいいとしても、ひさかたの重作業(?)で腰がうたった。
 ひごろ動いていない証拠。
 今晩はサロンパスだらけで眠るような、予感がする。
☆おもしろシンメトリック画像 NO-247  「謳う」
 http://sannyasou.sakura.ne.jp/

取材日記

2011年9月22日 趣味
 過日雨天で写せなかった山野草を求めて吉備路に車を走らす。
 台風が残暑を連れていったので陽の程度もさして苦にならない。ときおり走り抜ける風は爽やかに撫でて心地よい。
 国分寺の駐車場で降りて田んぼ道をぶらぶらたどる。
豊穣の稔りに災禍はみられない、茎丈の低い品種で乙女の簪のように垂れてかわいい。
 国分寺西の柿畑には地元の人たちが手ぬぐいで頬かむりして、無尽に伸びた草のなか刈り払機で奮闘していた。
 みるみるうちに刈り払われた後は広く青い絨緞になって、五重塔をがっしり映しだし見違える光景になった。天平の甍が陽の光りをうけてきらきら平野に輝く。創建を布いた聖武天皇も、さぞかし微笑んでいるだろう。

 探訪撮の目標はゴキズル、この発音には少々ひっかかりを覚えるが、日本名は合器蔓と書く。実がパカッと上下双つに割れて種をとばすとのこと。椀(器)を合わしているような形状と仕組みからこの名がついたらしい。想像するだに面白いではないか。その証を今日はまだみられないかもしれないが、小さな白い花を写すのが今回の目的。
 
 農業用水の岸に草を分け入り、夥しく咲いている群れの端に腰をおろすと腰あたりまで草陰に埋もれる。道路の信号待ちの車窓からは、ひょっとして無頼にも用足している輩にみられるだろう、多くはこちらに訝しい目の表情をするのである。
 余人の想いなど我知らず、シャッターを押し続ける。

 還りすがら、五重塔を背景にたわわに稔った稲穂を撮る。
 驚いたことにイナゴがぴょんぴょんと飛び交う。歩く先をきぜわしく撥ねて逃げまどっている。
 小学校のころ、下校のみちくさでイナゴとりに遊び、一杯になったポケットのなかで暴れ飛ぶ感触を楽しみ、家に帰って、竹刺しにしたイナゴを竈で焼いて食べた記憶を思い出した。香ばしく甘味さえした。今にしておもうのには、稲にとっては害虫退治、そしてかいまの動物性蛋白質だったのではなかったろうか。

 
 
 市内の台風季観は
 12号は夏の雨台風
 15号は秋の風台風
 脂紙をめくって
 薄手の和紙を貼ったような
 さらさらしたページにめくり
 息せきった荒っぽいバトンの引渡し

 ローラで撫でた風の跡をたどる
 ひきちぎられた木々の小枝
 川岸に
 中洲藪の隅に
 真っ赤なまんじゅしゃげ
 青紺のつゆぐさを愛でて
 晴れ間にむかってひたすら歩く

 
 
 

prose-旬の味

2011年9月18日 趣味
 新米をいただいた
 いそいそ炊飯にいそしみ
 できあがりは粒がきらきら輝いている
 かぐわしい香りは箸に乗り
 噛むほどに特有の味が口腔に充ち
 粘りある美味しさは
 新米だからこそのおもてなし
 
 出宅し友人宅へ向かう途中、西空に浮かんだ雨雲がゆっくり大きくなり目的地につくと本降りなった。こうなると昂揚の気分が濡れて萎縮する。小雨なら雨の間を縫って(!)歩けばいいが、目に見えるほどの白い雨足にはバックのカメラをとりだすのは億劫になった。山野草の自生区域を教えてもらって後日を期し車内に避難した。
 吉備路の広場は稔り里らしく農業祭たけなわ、悪天候に拘わらず人で盛り上がっている。イベントのアナウンスと蒸れ息があふれて伝わってくる。主催者、参加者ともども強行突破のうねりである。

prose-県展観賞

2011年9月16日 日常
 第62回岡山県美術展覧会に赴く。
知人宅に駐車して拝借した自転車のペタルを踏んで美術館にいく。自転車に乗るのは何年ぶり(?)、ハンドルにいらざる力が入りふらふらして、市中のゾーンを走るのは大丈夫かなと自問自答、慣れるに従いふらつきはなくなったが、ちょっとした勾配の坂がのぼれない。同年齢とおぼしき女性たちはすいすいと走り抜け、抜かれた者は脚のおとろえを痛感した。

天神山プラザ会場の書道展が地下、一階、2階の4会場にまたがり展示されていて、総展示数がいくらかわからないが圧巻、書道にいそしんでおられる人がいかに多いか感嘆する。どれとて読解観賞とはいかない。一観して会派の展示会とはいささか異なる雰囲気・・・

友人の書を観て県立美術館へ足をはこび、興味ある写真展を時間かけてすごした。対象のとらえかた、カメラ操作のたくみ、アングル、光彩の演出、それぞれの内容が豊かでおおいに参考なった。

帰宅後、雨になった。
秋雨前線がおりてきた。
暮色おおうころから本格的降雨になり、台風12号のときより屋根をたたく音が大きくなった。
2~3日つづき、台風15号にまきこまれたらもっと降るだろう。

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SU

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