prose-表裏縦横

2011年11月24日 趣味
 異才の落語家が亡くなった。
 既成ルールに反逆した言動はあるときには顰蹙をかい、あるときはその痛快さに溜飲をさげさせてもらった。ときに破天荒のそれは鯨の潮吹きににて豪快、人を食う人間はさもありなんと思わせた。社会に生きるといううことは鬱積の坩堝のなかに住んでいるということで所詮回避はできない、どこかで潮吹きしないと「生きる」継続は不可能な世間に移行し、心にあっても自らの行動には価値をみいだせない「現代人」は、突出した具象に喝采をおくって「安寧」するのである。その意味でいえばこ人は凡才の安全弁だったのかもしれない。

 集団の人間社会は裏表の表裏一体だとの思いがつとに強くなった。場面場面でいかようにも仮面をかぶって踊りまくる。併せて権力をひきよせると堂々と非常識の論議を常識にして振りかざしてまかり通るのである。
 松本清張の「深層海流・現代官僚論」で霞ヶ関の、魚住昭の「メディアと権力」を読むと官僚といえ政治家といえ経済人とはいえ、ドロドロの遊泳術で国家を操っていることがわかる。
 凄まじい権力のサバイバルがあって弛まぬ我執に凡人は辟易さえする。
 事件は事件の裏に相当のマグマをかかえているのが茶の間にいてもわかるのだ。
 
 対して「純粋」は言葉もろとも、坂の上の雲であるのだ。
 霞であっても、現実でなくても「純粋」を手放しては、人間は息ができなくなる。
 

 

prose-鯰はねる

2011年11月21日 趣味
 19:25ごろ、鯰が尾ひれを左右に振った
 グラッとキタッ、と
 一瞬こしがういた
 わが屋台骨がきしんむ音

 ストーブをOFF
 パソコンは電源をきる
 間をおかずにラジオの速報
 広島北部三次あたりでマグニチード5,4とのこと
 東となりの庄原は4
 さらに岡山は3
 この時点で大きな被害はないようだが
 身構えていないところには衝撃があっただろう 
 こまかいことは時間が経ってみないとつかめない
 
 なにが気に入らない!
 鯰よ
 そう怒るなって
 どじょう食わしてやるからさあ
☆「ひだまり in OKAYAMA」のページ新設しました。
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更新情報

2011年11月16日 趣味
☆おもしろシンメトリック画像 NO-252 季の先導師
☆ギャラリ  ギリシャ②
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prose-一息

2011年11月15日 趣味
 暑からず寒からずのうち、しばらく続いた息子宅のリホゥーム工事が終わった。これからは、近くの河川敷を歩いてそのまま寄り道し孫の顔がみられる距離なので満足。
 さてハワイでのTPP関連、いろいろ耳目にとびこんでくる報道を頭の中で貼り付けたり剝がしたりしていて、今貼っているものを諳んじてしてみれば、国益にならない項目の輸入禁止をこうじたとすると、相手国は国際機関(公平となりにくい期間)に提訴できることが付帯され、敗訴なれば多額の補償しなければならなくなる。とくに汚染された牛肉、遺伝子組み換え穀物などの重要食物の検疫なしにがる流入が問題だ。健康保持について、生産業の維持について、懸念が増幅される。
 陰に陽にかけられる圧力に弱い国体性質だから、いったん敷居をまたいだら後戻りができないのではないのか。
 よくよくの論議を尽し対応を講じることが必要、拙速をさけることだ。

prose-外れ紅葉

2011年11月13日 趣味
 吉備高原を走って山の色彩を眺めると、なんと緑の多い晩秋だなと思う。木木の頂部が色づいているものの鮮やかな赤さではない。ところどころの銀杏は目を覚ますような黄葉をつけて差し引き〇の山模様である。
 法要の故郷であるがやはり暖かい。墓地のある丘に歩いて冷えることはない。それどころか、歩き回ると汗を覚えるほどである。
 帰途、天狗池のキチジョウソウとシマカンギクを撮影しょうと機材を積み込んでいたが、中途半端な時間で日落ちのことを考えると止む無く断念した。
 つるべ落としに追い立てられて車を走らせた。
 Tppの表明する筈を一日のばした首相、党内あるいは党を超えた慎重意見に配慮したのか、よくわからないが強引突破に些少ためらいがでたのではないのか。今現在(17時)も参議院決算委員会で論議中だ。
 賛成したら、反対したら一体どういう具体的な展開になるのか・・・、一向に埒があかない。だから憶測で考えたことを抽象的に質問し答弁するしかないのだ。
 だから国民も憶測のちんぷんかんぷんの情報に接するしかない。
 政府と御用学者&評論家は、参加しても護るべき日本制度は個別に、国益のため決然と主張するしできるという。
 はたしてそいう行動ができるのか。
 はなはだ疑問である。そもそも米国の不景気を輸出黒字にしようというのが狙いではないか。一番のターゲットは日本だと思う。制度とか、仕組み、あるいは検閲を米国流に変換させようとしているのではないのか。結果を一言で言うと「大きな貧富」の具現になり、伝統的な日本社会が崩れる、気がする。
 形をかえた日米不平等通商条約の再現であってはならない、と思う。
 首相の決断&覚悟は如何に、もうすぐだ。

 19時45分ごろ「参加にむけて関係国と協議する」という政府の発表があった。なんとまあ、奥歯にものがはさまった表現だこと、拮抗したときの政治性日本のお家芸だ。
 

 

prose-冬至

2011年11月10日 趣味
 季に合わして「冷え」が伝わってきた
 それでも標準なみの気温だという
 今までのあったかい日がどんと下がった
 で、落差が大きいので身体がおどろいている
 
①震災復興
②TPP
 このところこの政治はどうか。報道で知るかぎりだがやきもきしている。

 震災復興はまったなしの認識は全党一致しているようだが、決断実施がまことに遅い。論議をつくすまでまなく逼迫している課題はいち早く推し進めるべきだ。3次補正予算にメドがたち、財源捻出に時間がたらたらついやされている。
 政府&国会、そして各省のスリム化を最優先決議、逆立ちして血も出なければ期間増税や間接税も俎上にのせればいいが、いにいちにくみやすい庶民の財布を狙いとびつくのは憤懣ものである。ますますの景気後退になり、行く末はどんずまりに陥る。自我の身をけずるのは誰もが苦しいが、他に課せるときは率先垂範しないと不平不満は潜在化する。各党はこの問題については笛を吹くだけで踊りを巧妙に避けている。
 増税ー金融安定化は一義的に国内の問題、景気や生活に直結するだけに懇切丁寧な説明を先ず国民にすべきなのに首相は国際会議の席でその実施を表明してうけを図った。議論していただき結論を出すといいながら、出来レースであったことを露出した、
 
 TPPは賛否両論が相展開。どちらの言い分を聞いていても首を左右に向けて成程と思う点がある。これは、賛否だけを取上げてわいわいやっているからこうなる。具体的に推移はこうなる、結果はこうなるという、国民的プログラムを示してほしいが余りにも時間がない。
 一国の思惑にからめとられないでもらいたい。
 弱肉強食のシフトはゴメンだが、これもまた未消化のままの出来レースの臭いプンプンである。
アメリカの赤字解消の鎧が見え隠れして農産業の、厚労の仕組みが敗退して貧富の差が今よりさらに拡大するのは、中間層を頂点にしてきた日本のシステムを崩壊するものである。
 この視点での危惧について政府の説明は明解ではない。

 問題をいかに軟着陸させるのか、宰相の力量を期待したい。



 


prose-これも一日

2011年11月4日 趣味
 このところの温度落差はどうだ!
 冬到来で冬物の肌着をだしたのに活動したら汗をかくのである
 と、思えば陽が墜ちると肌寒くなる
 一日で暖寒の着替えが忙しい

 花師匠から探訪撮のお誘いをうけたが生憎先約があり
 旧日銀のギリシャ風の建物
 ここで二科展常連の画伯からの2人展の案内があって出かける
 
 息子の転居で雑事多忙
 庭の立ち木を切り株を取り除くのに相当苦労している
 股関節が痛くて鋸を3~4回ひいたら休み
 一向にはかどらない
 塀際に大木なる木を植えたら始末におえない
 腕の太さもある根が深く縦横にはしっている
 塀の下まで伸びているのではないか
 とうとうギブアップ
 重機の助けを借りることにした
 庭に植樹するさいはゆめゆめ油断すべからず

 
 
 

 
 最初に閑谷学校に色ずいた楷の木を撮りにいった。
 確かに紅葉木の頂上あたりがほのかに橙色になっており、右手の黄葉木のほうは葉の色と同色なので分かりにくい、夜間のライトアップになるとそれなりに浮き上がり豪華になると思うものの、夜の出歩きは億劫だし昼間にしても幾度も通うつもりはないので今回を今年最後のつもりで写すことにした。
 
 吉永の方向に走り八塔寺に向かう。
 ふるさと村はすっかり寂れてしまっていた。
 幸い婦人が隣家に回覧板を届けるとかで立ち話。
 出会ったのはこの婦人一人だけだった。
 路傍の公園に腰掛けて八塔寺の正面に対峙していると、静か、余りにも静か、静すぎて耳が妙に鳴る。売店やそば店があったのに板戸がぴしっと閉められ、歯抜けの民家もふくめて固く閉鎖された空間に人が動く気配がなく、隙間風が寒々とながれてくる。政治の眼はここにはないのだ。


更新情報

2011年10月29日 趣味
☆おもしろシンメトリック画像 NO-251 美形と海獣
☆ひだまり in OKAYAMA-1.2
 (top&編集室ページ 下段)
 http://sannyasou.sakura.ne.jp/

prose-吉備路の晩秋

2011年10月28日 趣味
 稲株が少々くねくねしながら稔りの跡を残している
 秋日和を画にかいたような開放的な空間が其処にある
 夏の終わりからある向日葵をいろどりに
 秋の主役コスモスにゆずり
 これまた現役を退いた人たち
 カメラと三脚をかかえてうろうろ
 わたしもうろうろ
 五重塔を背景にして徘徊する

 今年は柿が豊作とか
 枝もたわわにつけた実は花のよう
 脱穀した藁が鉛筆で点在し
 籾殻を焼く一筋の煙は
 のどかな晩秋の青空に尾をひく
 


ギャラリー  たかちゃんんのワールドトラベル 「ギリシャ①」
 http://sannyasou.sakura.ne.jp/

prose-後楽園

2011年10月25日 趣味
 ーーー岡山後楽園 延養亭特別公開ーーー応募しての鑑賞
 延養亭は藩主の居間、北隣室の臨漪軒は龍の間に誘導され説明を享ける。
 いずれも普段は非公開の間。
 板戸、障子を開け放された座敷からは沢の池、井田、茶畑、唯心山、廉池軒が屏風のごとく広がり、一望に叶う空間である。光政が工事着手し綱政が完成させたが、当時唯心山はなくて田畑がつながっていて、おりおりの季節に農人を牛などを入れ、農耕の様子を殿様は遊覧したようである。その気になって座し眺めていると新郎新婦が遠目にかいまみられた。庭園ばかり撮していると、床の間の掛軸もうつしてよろしいといわれたのは、真物軸は別途保存され床のものは複製だから。
  臨漪軒は茶室、天井に龍の絵が描かれていることから「龍の間」とも呼ばれている。戦争で焼失し、延養亭とともに復元され、現在の龍の絵は倉敷市出身の日本画家池田遙邨画伯によるもの。非公開のもので天井真下に鏡を嵌めて観やすくしてある。今回はじめて拝観した。

prose-狂犬の始末

2011年10月22日 趣味
 ついに「砂漠の狂犬」といわれる人が亡くなった
 郷土に逃れ隠れていたが空爆を受け
 車で脱出のさい襲撃で追われ
 コンクリートの穴に隠匿したところを発見された
 
 穴からひきずりだされた姿は
 断定されず全世界に流布された
 イラクのフセインを彷彿とさせた
 
 リビアは議会のない国
 直接民主主義体制の体裁の国
 されども、カダフィの独裁主義国家であることは紛れもない
 国民はリ-ダを介さずにカダフィに提案できるが
 彼自身が法律で決定者としているから
 武力で反体制者の抑制を標榜しているからには
 独裁主義国家そのもの
 なんともいわれてもしかたがない

 独裁者は我執の指揮棒で国家を操る
 それは一人の意思国家で
 さまざまな面を持つ
 人間集団の代表者にはふぐあいだ
 国民の声のうえになりたたないと
 いつかは鉄槌をくだされる

 中東にはまだ独裁国家があるようだ
 アジアにもある
 この動静をどうみているのか

 

 

prose-墨の匂い

2011年10月22日 趣味
 テント広場の観衆にさざなみ
 圧倒的に女性がおおい
 
 おもむろ揮毫がはじまる
 ねた筆のいきおいで墨が奔しる

 展示会場の抑制されたざわめき
 歓談をご自由に、と
 解きはなされたならば
 きゃあきゃあ わあわあ
 の坩堝になるにちがいない

 知友の作品は
 岡山県書壇秀作展Ⅰのコーナ
 良寛師の漢詩

 日本の書展
 岡山県の書展

 

 
 
 

prose-論語朗誦の声

2011年10月21日 趣味
 閑谷学校
 今の時期なら観光客はいないだろう
 観光バスが2台駐車していた
 帰ろうか

 最上部がやや紅くなっている
 黄色はそのままの色で分からない

 建物をみるだけなら申し分ない秋日和
 楷の色はなくてもいい
 観光客のいない写真を撮りたかっただけ

 このつぎは
 楷がいろづき
 甘酒がおいしくおもうころ
 撮りにこよう
 観光客のこない開門いちばんにはしりこもう

 ぴかぴかに磨かれた講堂の板は
 長い年月を経て
 秋の陽光を
 おぼろに
 塔のように
 描いている
 光政が投影されているのか
 
 論語朗誦の声が静寂を破り
 この谷に朗誦の声が絶えぬように
 だれかがどこの隅に鎮座している

 
 

 

 
 広島の秋吉台が有名だが、岡山のカルスト台地といえば草間、豊永が代表される。行政区は新見市。真庭市、高梁市と境界を接している。
 石灰岩土壌は雨水等の留保がわるく、稲作は適さずに野菜、煙草、蕎麦、最近では寒暖差を利用したニューピオーネの葡萄栽培などの畑作が盛。山野草ではユキワリソウ、オウレン、セツブンソウ、キバナノアマナ、アズマイチゲ、カタクリ,ユウスゲ、ヒメユリなどが自生。いずれも石灰岩質を好んで花を咲かす植物である。
 ある農家を訪問した。
 車幅一杯の道が各戸の家々に、それこそ縦横無尽に走り通じていて路肩を石灰岩で固め慣れないと危ういと思うこそ、住む人はそれをミズスマシのように車を走らすのである。居間には炬燵があった。朝夕の寒さはもう身に沁みる台地になっていた。
畑に行くのに軽トラの荷台に乗せてもらってドンドン跳ねながらお伴をした。背より高い芒に囲まれた一面の白葱畑では長いあいだ忘れていた童心をよみがえらせてくれた。
 四方山話しで時が経ち、つるべ落としの陽が傾く頃、暇した。
 山笠に沈んでいる道を一気に下ってあざえの集落に降りた。
 
☆NO-250 姫たちの田園
http://sannyasou.sakura.ne.jp/

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