prose-

2012年6月22日 趣味
 ドンと上がってドン下がり、この差が7~8度
 ついていけなくてケッたるい

 黒点が少なくなり
 地球はN極とS極の
 バランスがとれなくなって
 いま 氷河期に突入しているらしい

 エッ ひょうがき・・・
 コレ か
 ロックの氷なぞ
 こんなん 
 飲んでやる 
 

prose-梅狩り好日

2012年6月20日 趣味
 台風一過 やや湿度ふくみの晴朗なり
 恒例の梅狩りの日、爽やかに車を西に走らす
 どうやら今回は道を間違えずに目的地にたどり着いた
 紅白の二本の大木は頬紅を掃いた実を恥ずかしげにみせて枝を傾いでいた
 果実を それも青実を摘むのは楽しい
 捥いで腰に吊った袋がだんだん重くなった
 うすく心地よい汗を背に覚え
 収穫は農耕民族の悦楽なり
 ひさしぶりに満足満足の日になった
 城側の発着場は確定されていないが説明によれば今の月見橋周辺ではないかといわれている。長さ10㍍ほどの藩主専用の舟で後楽園側の突堤で遮った舟溜り入り、北中央の接岸地に横着けされたようである。
 今回発掘されて出現したのはこの部分である。
 舟の長さに合わしたのか接岸処の最下部に敷設された雁木は10㍍、13段の雁木の上は長さ6.2㍍、園内へはやや左にさらに右へ曲がり土手を斜めに横切って園内の道に繋がっている。藩主専用とはいえ、三角錐の形で雁木を構えたのはなぜだろう、いわく両翼の端は供の者が使用したようで、上になるにつれ細くなるのは藩主一人の通行に十分と窺える。
 配布されたコピー絵図では舟溜りの最奥部に「加子部屋」があったように記され、船頭が待機するところ、その奥に役人詰所、見張所があったとのことである。
 此処が当時の正門、南御門(御成御門)であって、幕末期に御舟入りそのものが難しくなり埋められて絵図面から消滅し、現在南門として一般観光客が出入りしている処が御成門になった。
 往時は「御後門」といわれ「後楽園」に改称されたのは明治4年。

 平成の風に頬を撫でられた遺跡はやっと解放されたのだろうか。
 発掘まえの旭川の堤防は後楽園の遊歩道、フェンスで隔てられた園内に繁生する孟宗竹林の一画が窪地で従来から「御舟入り」という標識が立てられていた。草が生い茂り状況は皆目わからなかった。
 県の整備事業でこの4月から「御舟入り」の発掘調査の手が入ったのである。約300年前の仕組みが平成の空気に触れることになったのだ。
 岡山県古代吉備文化財センター主催の「御舟入跡現地説明会」にでかけた。
 日本三大名園の後楽園は二代藩主池田綱政が津田永忠に命じて築園、概略を完させ三代継政の時代に現存とほぼ同じ詳細に完成させた。
 藩主の政務のあいだに寛ぐ目的で作庭されたので、完成図によってではなく藩主の好みでその都度付け足しで造園増築されたのが特有とされている。
 藩主は城から直線上の後楽園・二色ヶ岡の「御船入り」に結んだ地点に上陸、能舞台および延養亭に赴いたとされる。
 しとしと降る雨にアジサイの花は梅雨の風情である。
 岡山市内の景勝地でも見所には欠かないが、所以ある古寺に咲くのは特別の趣がある。
 アジサイと呼ばれる所は作州路にもあって、TVのニュースでみた家人に行ってみたいとせがまれたのは津山の天台宗金光山長法寺。
 はるばる着いて、仁王門から境内へ、石段を伝い阿弥陀堂、観音堂へたどるが開花具合は6~7部程度、淡紫色の花冠は爛漫とはいえないなかった。
 遠景はそぼ降る雨に煙り、作州の盆地絵をつつみこんでいた。
 蛇が蛙を飲む声だ。どちらが発しているのかはわからない。足元から半径2~3㍍内での声だ。
 おそるおそる今きた足跡をたどり、あとは脱兎のごとく走って道路にでた。
 あの顎の関節を外して飲み込む顔がありありと映る、あの顔は亀に極似している。温かみの失せた無表情な目は真っ平ごめんである。

 以前、叢に白糸草が咲いていて、片ひざついての接写を試みたのであるが、ファインダーを覗いてピントを合わしたら花の背後に二つに割れた舌をペロペロだす冷徹な目がとびこんできたことがあった。
 カメラを放り出して飛びあがった。
 そんな体験があるのである。

 あそこに居るのが予知できていれば、相応の心構えしてあたふたしないで済むのだが、突然出くわしたらまことに弱い。

 このところ無差別殺人が頻発している社会になったが、報道に接するたびに「冷血いきもの」の視線を思い出す。
 爬虫類は「もってうまれたもの」
 人間のは「のちに合成されたもの」

 社会は一向に不安定の叢から脱け出せないでいる。
 自生地についた、山間の道は緑陰に迫られ一条の光りになって勾配をうねっている。
 樹下の叢地に踏み入れた。放置された園地に思いのほか草丈が伸びていない、春先に草刈をしたのだろうか。
 堆積した落葉の床はところによって踝まで埋めるほど、雨後の水をふんだんに含んで山裾の水路に滲み出し、鉄分の色を混ぜて音もたてずに流れている。
 おっかなびっくりの足運びに、ガサッと堆積土に鳴った、ヒッー、出た・・
 最善から気になっていた、妙な音がボリュウムを挙げて耳に飛び込み、ムムッ、となった。水田の畦を網をもって飛びまわっていた頃、この音というか声を日ごとに聞いていた。どうも言葉で表現しにくく、私にとってトラウマの声だ。
 急げ!と、指令がきた。
 ホナガタツナミソウが落花しだした、撮すなら今のうちというわけである。
 午後疾駆した。
 といっても違反スピードはしない。
 日をついで濃くなっていく緑の谷に埋もれて走った。
2012.6.10
 倉敷のアウトレット街に初めていってきた。
 ワゴンセールのイメージは覆り店舗が軒を接し大きなコンクリート建物に街がすっぽり収まっている。シーズン過ぎての売れ残り、ワケありの廉価製品の看板だが、見る目がないのでそうなのだろうが立派な品物に見えてしかたがない。店頭の売り札に10%、20%引き、お嬢さんが百貨店のガールのような礼儀で迎えられ気分よく歩いていると突然派手な服装のネェちゃんが飛び出し、「さあさあ、50%引きだよ!買ってソンはないよ!」とドなりたてられると、やっぱりアウトレットかなあと感心した。
 買いたいものを事前にチェックしておいて、そこへ直進して籠に入れ、レジで支払い済ませサヨナラするのが買物の哲則だと信じて疑わない、のにだ、女性ときたら買いもしないのにあらゆる店のあらゆる物を手にとったり眺めたりして蝶々のようにはね歩くのに、うんざり、疲労困憊で不機嫌な顔になる。「疲れた?疲れたの?」と、おざなりにいっては後をついてくる者だと信じて店の出入りを繰り返す。
 ついに広場のベンチに座り込んだ。動かないぞ。
 ご同様な人が所在なげに、虚ろな目をして木陰の春にくつろいでいた。
 こういうところは、ひょっとして男どものアウトレットの吹き溜まりの場所かもしれない。
 二度ときたくない。

prose-経済乱世

2012年6月8日 趣味
 平和探求の人類は武器の代わりに金融と証券のナタを振り回す。
 (いまでも武器をかざし利を貪る死の商人があるのも現存だが)
 一国が振動すれば世界の隅々まで伝播し一喜一憂の騒ぎになる。
 ドル、ユーロ、円が上がったり下がったり、株が売られたり買われたり、ひきもきらずその歯車は脂が切れてギシギシと軋み、市場経済の歪みは巧みに泳ぐ者をさらに富ませ、サバイルに負けた者が凋落、底辺の終の棲家にいる者は不安にそれらを見ている図である。
 極端に振れる体制は望まないが、
  ①マネーゲーム、為替交換に、
  ②株売買に、
 限度を設け、ゆっくりした発展でぼちぼちいこうや。

 
 鼻ぐり塚の宗教法人・福田海の駐車場に停めさせてもらい細谷川を覗く。国の境界を流れる細々とした流れの風景は古今和歌集で、

 真金吹く吉備の中山帯にせる細谷川の音のさやけさ

 と詠まれ、他に枕草子にも記載されている。
 平安朝時代から都にしられていたことがうかがえられる。吉備津神社の西にも細谷川と称するもう一つの渓谷があるが、国境を流れる、ということが伝えられているから鼻ぐり塚の方が正解だろう。
 福田海の建造物の中を歩いて急坂を登っていけば藤原成親の碑がある。
 栄華をのぼりつめて大納言の身が西国吉備の里に配流され謀殺の露と散ったのは、時勢を読み違えた末の栄枯盛衰とおもえる。

 
 


 保元の乱以降、朝廷政治は急速に失墜していった。朝廷内の骨肉の争いがこれをもたらし、領土拡大と蓄財で財をなした有力武士が不満に猛る地方豪族を味方につけて台頭してきた。特に平清盛を筆頭に平家一族の勃興は著しく朝廷の中枢を掌握するまでになった。
 そこで公卿が集い平家打倒の謀議を図った。世にいう鹿ヶ谷の陰謀である。
 後白河が静賢の鹿ケ谷山荘に御幸した際、藤原成親・西光・俊寛が集まり平氏打倒の計画を練った。しかし内通で清盛の知るところなり、残らず捕縛された。藤原成親しかり。
 藤原成親。
父・家成が鳥羽法皇の第一の寵臣であったことから昇進は早く、康治元年に5歳で従五位下に叙せられる。天養元年7歳で越後守になって以降、讃岐守・侍従・越後守を歴任する。父同様に鳥羽法皇の側近となり、保元元年4月には院宣により賀茂祭の祭使に選ばれ、19歳で左近衛少将に任じられた。藤原頼長が永治元年、成親の兄・家明が左少将になったことを「諸大夫の僣上」と非難しているように、近衛少将は本来なら上流貴族の官職だった。成親が左少将となったのは、家成一門の家格の上昇と鳥羽法皇の厚い信頼を物語るものといえる。同年7月、鳥羽法皇の葬儀で成親は、信西らとともに入棺役を務めている。
 鹿ヶ谷陰謀では備前・下津井に配流、後日吉備に再配流され此処で謀殺された。
 家系の温存、身の保身のため蜘蛛の糸のように姻戚を絡めており、成親の妹が清盛に嫁ぎ清盛の娘が藤原家に嫁いでいて、その因縁の深さは一端争いごとになると感情が加わった残虐さがみられる。

 吉備中山の麓を走ると、吉備津彦神社と吉備津神社の中間どころに、備前と備中の境界となる細谷川が文字どうりか細い水を流していて鼻ぐり塚がある。


 平安後期は朝廷内の、藤原摂関家内の魑魅魍魎た権力争いの時代である。
 まことにどろどろした内紛の暗略が闊歩した時代で保元の乱、平治の乱を続発させ、威信・武力のなくなった公卿同士が暗躍、それぞれ武家を抱き込んで武力闘争をくりひろげた由縁である。特に平家一族が大躍進を遂げ、清盛が朝廷内に深く食い込んだきっかけになった。
 権力掌握に武家に頼るしかない展開になり、ここに武士政治が親政にとってかわって緒を開いた舞台の幕開けになった。日野富子の謀略よるところの応仁の乱が群雄割拠のはじまりといわれているが、一説には保元の乱が戦国時代の始まりといわれている。朝廷領土や守護の失墜は地元に張り付いている地頭をはじめ豪族の台頭によるところが大であった。

prose-ある展示会

2012年6月2日 趣味
 第44回 表具美術展
 会場:後楽園 鶴鳴館
 月日:6月2日~4日 午前9時~午後4時 最終日は午後1時閉館

 掛軸・額・襖・屏風・障子の作品展示会である。県下の表具店が出展し表装実演、即売のコーナが設けられている。

 表装の仕事とか品質とかは素人には皆目わからない。裏の材料、作業の工程が隠れているので良否の価値が見定めできない。
 中世から伝えられる職人芸で出来上がりは絵画・詩・墨蹟の見事さを演出する芸術品であろうが、素人の哀しさ、表装の是非より由緒ある絵画・詩・墨蹟
のほうに関心がいくばかりだった。
 ヨシキリの囀りがうるさいほど葦の群から流れてくる。
 ヒバリの鳴声はかき消され上手になったウグイスが合いの咽喉を聞かしてくれ、ときおり鷹の仲間であるミサゴが急降下で水面に突込み鮒の類を爪にかけて操山に飛翔していく。
 日課になりかけた河川敷の探訪撮、下ばかりみて歩がすすむと随分遠くまできたもんだ、という思いになる。たまには山へと慾し吉備新線を走る。
 どちらにも帰化植物の多いのには、改めて驚きながら、小鳥のなかで遊んでいる。

 繁殖にかけては帰化植物に勢いがあり日本古来種はおされ勝ちである。明治以来の貿易開放で穀物、肥料、牧草、材木などが陸揚げされる港、運搬される鉄道沿線に付着物として蒔かれ、次第に内陸部に浸透していっている。特に河川敷においてはわが者顔で繁生している。和生よりはるかに強い遺伝子を備えて入れ替わっているように思う。
 このまま推移すれば外来種に席捲されてしまう、と懸念されるが一概にそうはならない説がある。
 一時期沿線に猛烈な勢いではびこったセイタカアワダチソウは、いまや往時の面影はない、青息吐息でかろうじて残存しているではないか。
 よく分からないが個性の遺伝子が土壌適合の限界にあたった、ようである。

prose-慣性

2012年5月28日 趣味
 現役引退して自適な生活をしておられる人と席を同じくして珈琲を飲みながら四方山話して時間を過ごした。
 趣味などという洒落たものは持ち合わせていない、という。
 「無趣味」も趣味のうちですよ、応えると、
「いやぁ、一日中新聞を読んどるんじゃ」と満顔薄笑いでちょびっと珈琲で咽喉を潤した。それから油紙に火をつけたように喋りだした。
 一面から24面までくまなく、最後のTV欄まで活字という活字をすべて読飲、下段の週刊誌、月刊誌、新刊の広告をそらんじ、ドサッと挟まれているチラシまで舐めるように読むんだ、そうだ。まことに面白くてかなわんそうだ。
 でその蓄積した知識をなにかに活かすのかと思えばさにあらず、夕餉の時は「忘却の彼方」になるそうで頭の滓にもならないとか。
「へエ~」感嘆した。それはたぶん卓越した知識欲ではなく、活字の数をカウントして満足するタイプじゃないんかと上目でうかがい、それにしても挫折しない根気と慣性には敬意を表したい、などと思った。
「何紙もとっているんですか?」
「いやぁ一紙のみ、それも地方紙だけ」
「他紙と読みくらべしてごらんなさいよ、たとえばニッケイとか、株式欄がたっぷりあるから読み応えするじゃん」
 するとその人は右手の親指と一差指で〇をつくり、
「ない」と言った。
 


prose-風邪ひくぞ

2012年5月25日 趣味
 二股かけた人が辞任した。公共放送と悪名高い電力会社の役員兼職はどう考えても相容れない。改革といえどもだ。
 この推薦人事は政府与党が噛んでいるというから、なんともはや・・・。

 利根川の汚染水道水の元凶はほぼメドをつけたようだ。化学反応をおこす物体を扱う川上の事業体を検査するとか。
 水は生命体のイノチ、流域監視は欠かさざるべき。水を制することは国を制するほどの重大な要素であるはずだ。
 次元はちがうが近年水源地を外国資本が購入する報道があったのは記憶に新しい。自治体も国も放恣していてはいけないのに、その後なんの方策をたてたのか、一向に聞こえてこない、なんともはや・・・。

 新潟でトンネル工事の爆発事故がおきた。学者がTVのコメントであの地域の岩盤には可燃ガスが含まれているそうだ。豪雨と冬季の事情で一時工事の休止があって再開した途端の爆発。救出もままならぬガス濃度で立ち往生の現場が放映された。
 経緯を知れば土質をあなどり対策処置がなされていなかったようだ、なんとのはや・・・。

 政、官、民あげてぬるま湯に漬かっているのでは。心地よい温かさに長湯して垢がぼろぼろ落ちるにまかせていると、やがて風邪をひく。風邪ですめばいいが肺炎になったらどうする、と懸念するのは飛躍だろうか。

 
 
 

prose-尖塔

2012年5月23日 趣味
 634㍍の電波塔がそれこそ電波にのって茶の間にとびこんできた。
 今日の紙面トップにでかでかと写真掲載されていた。電波塔としては世界一の高さらしいから、驚愕の建造物だ。しかしこの技術は、人間の技術卓越さと法則の域にふみこむ一面も認識させられる。空を飛ぶものは落ち海を渡るものは沈んでいく法則でいけば高いものは倒れる、ということである。地震国のメッカを地盤にしているから恐怖を覚えて鳥肌がたつようだ。現有電波需要のサービスに逼迫していないというから商業性の思惑が先行した人寄せパンダだろう。
  

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