家内の車で西部の郊外へでかけたが、今日は車中でも猛暑、灼熱の太陽が降り注いで後部座席には特に熱気がこもりウトウト眠って現地到着で目がさめると全身汗びっしょり。少し知覚がおぼろ、目の前の光景が白化し歩行がもつれ会場の石段を進むのがおぼつかない、家内にささえられて屋内に入り風通しのベンチにうずくまり冷たい水を摂って休憩、しばらくして通常の状態に戻った。
　熱中症である、大事にならなくてよかった。
　午後の２時、もっとも暑いときにのこのこでかけるのは間違いなのだ、熱帯人間にシフトされていない心身にはこたえた。

　午前８時１５分　机の脇のラジオが「原爆の日」の投下刻　黙祷の実況をする。
　思わず襟をただす瞬間である。

　「原発」と「原爆」とは違うという意見があるが成程使用目的はことなるであるが「核」という次元では同じ、被爆したら延々と重症害をもたらしながら対症治療が確立されておらず人類を苦しめている。

　「原発」のミスがつぎつぎと発生しているのに施設の欠陥で核の流失がとまらないでいる。「核のゴミ」の処理は未解消のまま稼動し輸出産業にまで育てあげようとしている。

　とりたててなにもないのに雑用忙中の閑がぽっかりブラックホールのように空きができた、カミさんにおいたてられて市内の公共事務所におもむきゴミ袋をもらい主要道路に乗り入れたら喧騒がわきたち今日もうらじゃ踊りの様子、急遽路地を抜けてカンコウスタジアムの方向に行き郊外にたどりついた。
　久方ぶりの山野草探訪撮でこころなしかうきうきの気分、湿地には２人のカメラマンがおられ板橋からカメラ操作に余念がない、あとで分かったことだがサギソウの撮影ではなくてハッチョウトンボの追跡だった。世界一小さいトンボなど私の撮影対象ではないのでサギソウをみなかったですかと尋ね教示していただいたところに蹲り、いささか距離があるので接写を解放してカメラにおさめた。
　早いのか遅いのか花株が異様に少ない、それでも湿地を一周して気分の昂揚をなぐさめるものであった。

　発言とか文章とかでものを申す場合、社会的立場にある人の発言はそれ相応の責が生ずる。居酒屋の止まり木の放言でもだ。誹謗中傷、失言になればなおさら、内容によっては人格をうたがわれるようになる。
　「発言の文章の全体をみてもらえれば私の真意はそのようなことではないのが分かってもらえる」などと怒ってみても今の世相には通用しない。
　だらだら流れるものを生理的に拒否反応し拒否しなくても鋏でけちょんけちょんに切り裂いてセンセショナルなところだけ拾い読みして評価の対象にしているのだからナンセンス。
　世相の尖端をいくと自負するメディアはこぞってとびつき、たちまち世界に放出伝播するようなシステムになっていることを失言癖の政治家は認識できないのだろうか。
　メディアの癖を逆手にとって起死回生をねらった市長がいたが触れてはならない分野のタブーに触れたので総スカンを喰った。

　梢にぶらさがる木の実の腐り加減は相当すすんでいるようだ。

　西の大陸から日本海ー東北にいきのこっていた梅雨前線に、背後というか北側に回りこんできた湿った太平洋高気圧とサバイバルをくりひろげ「経験したこがないような」豪雨をゲリラ的にふりまいた。体も生活も水なしでは維持できない人類は狭隘な沢沿い谷沿いから、河川のデルタ状にひろがる平野に集落と文明を築いてきた。ここに集中豪雨があるとなると山河は咆哮して崩れ山津波の引き金を弾いて文明を根ごとのみこんでしまう。
　こんな被害を日日映像で見せられると凡人は暗澹たる気持ちになる。
　あばれまわるのは気象のこととて手が付けられないにせよ、地球の温暖化が要因であるのであれば国々の指導者に賢明な道筋をつけてもらいたい、と思う。

　「不要な本を処分したら」

　過去なんどか古本屋で整理したが、まだもって本棚に積っていて倉庫になりはて埃をかぶっている。現役時代の専門書が多くこの類は古本屋にもそっぽむかれる。生まれかわって同様の職業につかせるといわれれば参考程度に保存していてもいいが、さもなけねば改めてめくるものではない。
　奮起して目がさめるほどの整理してやろう、とおもった。
　１０分ほど脚立のうえで奮闘していると玉汗になり、冷房のしたに腰をおろして一服、涼しくなるといここちがよくて動きたくなくなる、さもあらんがやりきってしまわないとバカにされるので奮闘の自覚をする。
　こんなペースなのでここ３日たってもまだ終わらない。

　今日もこれからはきだした本を回収所へ持っていこうと思う。

　雲がゆく　雲がゆく、、、こんな唄があったかどうか知らないが空を見上げていると、東にむくむくと積乱雲がもりあがっていて西空に鉛色のカーテンがかかり黒い塊の雲がわいて出てきてぽつぽつと雨滴が落ち始めるやいなや雷神をつれてきて一瞬でずぶ濡れになるほどの大雨をたたきつけるのである。

　今日の朝刊にはおどろいた。
　「中国で母乳　闇販売」
　出産後に母乳がでない家では「もらい乳」をしていた習わしが日本でも過去の時代にあるにはあったが、今時の中国では乳児のためではなく対象が成人の疲労回復や養生のための闇取引で、貧しい家庭の出産直後の女性を高額で雇い若くて美しい女性の授乳を「希少な栄養剤」として珍重している、らしいのである。
　それはあるのが可笑しい共産国家体制の富裕層の現象のようだ。
　この国家が海洋に軍備を駆使して領土拡張しているのである。
　日本人感覚では相容れない国家像だ。
　

　ＨＰ「山野草探訪撮」を開設してほぼ１１年になり更新する内容が「山野草」とは関連がなくなってきたことを実感、ここでタイトルを改新することにしてただいま思案中、近日更新する予定です。

　山陽道高屋ＪＣＴから専用自動車道として接続されているのが東広島呉道であるが馬木ー黒瀬間は未だ工事中、その間一般道を走行、一年前と同じコースで山間をうねうねと走り里の集落をぬっていくのであるが、黒瀬からはふたたび自動車道に乗り新広に近づくと次第に汐香が漂ってくる。これも地理が分かっている鼻腔のせいかもしれない、しても瀬戸内はもう目の前である。
　このまま海岸線に出て海沿いを走ると呉の市街地を南巻きにして音戸大橋の袂に着くが、今回は１８５号線を走り市中を抜けることにして、呉駅の咽喉元をこすり海上自衛隊総艦部につきあたって左坂道へ上り音戸大橋に向かった。
　平清盛が一日にして開鑿したという海峡を眼下にした日招公園で休息、孫娘にその景色を見せてから対岸倉橋島の大伽藍のある寺院でおこなわれる義兄法要に参列する。
　江田島の料理店での昼食は豪華だった。
　さざえとしまあじ真鯛、さらに鯛めしの美味でまさに海の幸を満腹、食べすぎを自戒するものの珠の飽食もよかれと肯定した次第。

　帰路、息子と孫娘は音戸瀬戸の渡船を利用、当方は大橋をわたり対岸は警古屋の渡し場で待つことにした。

　ヤーレーノ　船頭可愛いや　音戸の瀬戸でヨー　（アードッコイドッコイ）
　　一丈五尺の　ヤーレノ　艪がしわるヨー　（アードッコイドッコイ）
　　　　　　　　　　　　　※以下　掛け声同様

　ヤーレーノ　船頭可愛いと　沖行く船にヨー　瀬戸の女郎衆が　
　　　　　　ヤーレノ　袖濡らすヨー

　ヤーレーノ　泣いてくれるな　出船の時にゃヨー　沖で艪櫂の　
　　　　　　ヤーレノ　手が渋るヨー

　ヤーレーノ　浮いた鴎の　夫婦の仲をヨー　情け知らずの　
　　　　　　ヤーレノ　伝馬船ヨー

　ヤーレーノ　安芸の宮島　廻れば七里ヨー　浦は七浦　
　　　　　　ヤーレノ　七恵比寿ヨー

　ヤーレーノ　ここは音戸の瀬戸　清盛塚のヨー　岩に渦潮　ドンと　
　　　　　　ヤーレノ　ぶち当たるヨー
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(音戸舟歌)　　

　三大舟歌に数えられている由、のどかな舟歌だが満潮引潮のときは瀬音をたてて流れるほどでとても長閑とはいえない緊張感が渡舟の乗客にみなぎる、あにはからんや孫娘は大層怖がったようだ。

　鍋桟橋から呉港沿いに走り海上自衛隊の艦船係留場所で駐車、どでかいシロナガスクジラの日向ぼっこしているような潜水艦隊を眺め、暮れなずむ中心部の高台にのぼってあれが「灰が峰」の説明を受け夜景がらみの夕食を摂る。
　経済沈滞からうきあがれない街はこの街とて同様、人出まばら、路地裏のマドロス酒場のような止まり木に止まってみたい願望があったが、今日の陣容ではむり、車のなかの港町０番地の夜は更けて咽喉が渇くばかりであった。
　

「・・・だまされた私がわるいのか」
　いみじくも総理大臣経験者が国会で演説した一節。

　軍事優先国家は詐欺そのものの手口で有害商品をつくり市場にながしている。
　民主国家は詐欺すれすれの商品で民衆を翻弄している。

　サプリメントの講習会にでかけ、この種のものの氾濫と巧妙な能書きが場合によってはとんでもない害をもたらしている事例を学んだ。

　ＮＥＴで検索していると薬草の広告があらわれて一般的になじみぶかい薬草の生葉をジュースにした飲料を推奨し通信販売するものである。
　はたせるかな最初から最後までくまなく目をとうしてみたが、なにに「効用」があるのか具体的な記述が一行もないのである、もし「・・・に効く」とかいたら薬事違反になるからだろうか、さても巧妙な手口である。
　漢方とはいえ医師の薬を常用している人の素人判断は厳に禁物といわれている。

　人間も社会も二面性の性質をもっているので「いたちごっこ」の現象を呈し根絶できない、なので最終的には自己責任ということになる
「だまされたあなたが悪いのよ」
　　
　よくよく吟味することにかぎる。

　関東地方が梅雨明けした過日、今日中国地方ふくむ列島は梅雨明け宣言された。過日から今日までの間はかんから干しの天候でいまさら梅雨明けとはかたはらいたい、同時宣言でよかったのだ。気象庁のカチンコ頭、ええかげんにせい！

　天候による爽快不快の分水嶺は湿度だ、で空調のきいた部屋からでたくはないのだが、ある会合に市内にでかけ午後は孫の宮参り写真を撮りに写真館へいりびたり、どちらも温度調整はゆきとどいて快適、人生お疲れの人たちが居眠りしている。
　うたた寝の一刻は別世界の気分、それが分かっているだけに揺り起こす野暮なことはしない、口の端からよだれがたれよようともだ、だけど鼾を発するようになればやむをえないので肩をゆさぶると天国からひきもどされた弛緩の表情で現状の雰囲気をくみとり、おかしくもないのにニヤッと照れ笑いするのである。

　関東地方は梅雨明けの報せ、梅雨前線は列島の北にいるので中国地方は蒸し風呂のなかにおしこめられている。熱線をさけて室内にじっと蹲り心身放恣の音なしの構え、それでさえ汗腺からにじみでる不快さは度をこえている。
　前線が東に移動して東北あたりで太平洋に消えてくれれば梅雨明けである。
　そいえば今日は「小暑」だ、そろそろ秒読みだ。

　境内から見る児島平野の眺望は鶴翼に開がって背にした半島の緑が陽光に躍っている。地形的には瀬戸内の海へむかってすべりおちているのだろう、幾世紀まえには足許の丘陵から半島の裾まで塩水が満ちて島々をうかべる国のよそおいであったにちがいない。
　本堂は高台にあるので厄介、石段を避けてスロープであがると初参りや安産祈願の家族連でにぎわっていた。
「今日は人出が多いですな」法被を着た職員に話かけると、
「どっちかと言うと今日は少ないですよ」とかえってきた。「戌の日と日曜日が重なると境内はごったがえします」

　２番目の孫娘の初参り、太鼓のドンドンの打ち鳴らしでぐずりはしないかと案じたが本人はすやすや眠っていて額に梵字を書いてもらい祈祷をおえ本殿をおりてきた。眠りから覚めて薄目をあけ瞼をしばつかせていたが陽光を浴びると眩しそうに身動きしていた。
　つる草のように健やかな成長を願う夏の一日であった。
　

　雨に祟ると困ったことになるのがトマトの割れだ。美味しそうに
紅く完熟したのを笊をもって収穫しようとしたら半分ほどが亀裂が
はいって食用にならない。
　雨が原因だとの教示をえて太陽透過のシートを買ってきて保護対策
をした。
　雨後に点検してみると、なるほど完熟の肌に亀裂がなく口に入れる
とスーパーのより甘い果汁を確認したのだ。
　孫にもっていくと「爺のトマト」と言って食べてくれているそうだ。

　とつぜん悲鳴があがった、未知のできごとなので狭い車内に
なにごとが発生したのか運転者たる私がびっくりシートをこえ
て左腕にしがみついてくる孫娘の意味不明のパニックに流れ運
転中の安全に精一杯だった。シートベルトで固定していたので
助かった。
　停車してなだめすかして膝にとびこんでくる孫娘の断片言葉
に「虫」「こわい」の悲鳴が混じり指差すサイドバイザーをみ
ると「触覚」をふりかざす「かみきりむし」が車内をうかがっ
ていた。
　木の下に駐車していたときにどういう弾みかで張り付いたも
のだろう、窓を開けて走っているうちに風圧にたえかねてカミ
キリムシは車内へ避難をこころみたようだ。
　彼を屋根においやりしばらく孫娘をだきしめて落ち着かせい
っぱい溜めた涙を拭いてやる。
　なるほど彼の顔は奇怪だ、ＴＶにあらわれる怪物の風貌だ。
　拡大されて等身大にとらえると怖い生物にちがいない。

　朝は曇天だったが昼間はカラリと晴れて好日、梅雨なのに台風
一過の言葉どうりになった。
　毎年の行事で待ちに待っていた知人宅に出向いた。
　あらかじめ採っていただいていた実に加え脚立にのっかってた
わわに撓る枝の実を捥いで沢山の収穫を得た。青梅の位だが熟れ
て美味しそうな桃色、しかも硬くしまった果肉は近年にない実り
具合である。
　梅漬け梅酒もしくは梅ジャムに多用するよろこびがこみあげる。
　欠かせない歳時記の一日をすごした。

　夜半屋根や庇をたたく雨音で目がさめた、はげしい雨はながくつづ
かなかったようだが、梅雨特有のしとしとの雨足はおちる気配はなく
窓下の紫陽花だけはよろこびあふれて咲いていた。
　園舎から車までは露天なので大人用の雨傘をもたせられた孫は身の
丈すっぽり傘の下にかくれ上からの目線ではまるで大きな昆虫が這っ
ているようだ。
　「大丈夫か」といううと、
　「大丈夫・・」と返ってくる。あぶなかしく左右にゆれる。
　黄色い長靴をはかせてもらっているのでわざと溜りを歩きたいのだ。

　太平洋の台風４号の高気圧と北側の梅雨前線のせめぎあいで細長い
列島のうえに気圧の谷がどっかり居座り雨を降らしている。明日、台
風は温帯低気圧に変り洋上を東に移り代って梅雨前線が南下するため
雨量はやすまらず憂慮、明後日には曇天になるようだ。
　どうやら作物の渇きを潤した状況であっても県内や全国に被害被災
をももたらした。自然は調整機能をこわしつつある。

　きんきらきんと照ってさぞかし暑いぞと覚悟し孫娘をつれおもちゃ王国へいった。連結自動車のロードトレイン、トーマス、ボートなどの乗り物、アンパンマンとかバイキンマンの回転物などに乗り渡るのであるが、さすが女の子、ことのほか喜々の表情で時間を忘れていたのが台所用品や果物、野菜のブロックあそびだ、冷房が利いて最適、疲れて居眠る父親の多いことにも肯定同調した。
　保護者は一様にへとへと、幼児といえど元気いっぱいで明暗明瞭の空間だった。