昔日の残照ほどでもないが詰まった年の足音が聞こえるような静かさだ。
 生産の動きがとまり、それぞれ域外へでかけて人のざわめきは消えとりのこされた留守居の寂しさだけが伝わってくる街になってしまった。
 一画に長距離トラックが3台停まって粋ないでたちの野郎が集まりテカテカの電飾をかざりつけていた。その脇を回転灯をつけたパトカーがこっちの方が派手だろうという具合にすりぬけていった。
  防寒着でふくれた老人は愛犬にひっぱられてつづくのであった。

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