prose-ながれる

2013年12月19日 趣味
 白い雲間を透かして陽がさしてきた。輪郭のはっきりしないぼやけた太陽は幾条の光をそそぎ、久しくつづいたうっとうしい日々をめくるようにして町の風景を明るくてらした。
 窓を白くうかびあがらし家並みの交叉した屋根のかいまから青い空をうつしだしてきた。
 読み終えた文庫本を書棚におさめて熱いコーヒーを淹れ暖房に手をかざす。
 もう12月は半ばだ、そう思うと日ごろ感じない師走の足音がことこと体のなかをはしりまわる。
 若いときのような疾走感はないけれど、歯車のかみ合わせに似て確実にかつかつ進んでいく流れがわかる。

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