prose-孤の湖畔
2013年11月19日 趣味 一刻ザッと木々をゆらして騒ぎ、しばらくして頼りない秋の陽が雲間からもれてきて明るくなった。
身を隠した木陰をでてとぼとぼ山合い道を歩いた。
一本の黄金に染まった銀杏の巨木がみたくて高原の湖畔に車を停めて小さな峠を越え下り坂に足をふみいれたとき、帰路の上り坂のことが思いよぎり悔いたがそのまま気持ちをおしもどした。下り坂は快適でどうってことはないのだが上り坂は負担が大きい、脚から股関節にかけて鈍い痛みがはしりやがて澱のようにたまって耐え切れなくなって歩をとめ大息をつくと刷毛で掃くように体が軽くなるのだ。その繰り返しなので登山などは遅々とすすまず同伴者にたいそうな迷惑をかけるのでこのところ単独の歩行をこころがけている。地形をえらんでなるたけ峠道を避けるようになってきた。
あざやかな黄葉は遠出しなくてもあるにはあるが極天然のものをみたい、それもだれもが訪れないものがあればなお良い。
厚く降り積もった落葉のなかにかがやく銀杏が日暮れの影を曳いていた。
身を隠した木陰をでてとぼとぼ山合い道を歩いた。
一本の黄金に染まった銀杏の巨木がみたくて高原の湖畔に車を停めて小さな峠を越え下り坂に足をふみいれたとき、帰路の上り坂のことが思いよぎり悔いたがそのまま気持ちをおしもどした。下り坂は快適でどうってことはないのだが上り坂は負担が大きい、脚から股関節にかけて鈍い痛みがはしりやがて澱のようにたまって耐え切れなくなって歩をとめ大息をつくと刷毛で掃くように体が軽くなるのだ。その繰り返しなので登山などは遅々とすすまず同伴者にたいそうな迷惑をかけるのでこのところ単独の歩行をこころがけている。地形をえらんでなるたけ峠道を避けるようになってきた。
あざやかな黄葉は遠出しなくてもあるにはあるが極天然のものをみたい、それもだれもが訪れないものがあればなお良い。
厚く降り積もった落葉のなかにかがやく銀杏が日暮れの影を曳いていた。
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