最初に閑谷学校に色ずいた楷の木を撮りにいった。
 確かに紅葉木の頂上あたりがほのかに橙色になっており、右手の黄葉木のほうは葉の色と同色なので分かりにくい、夜間のライトアップになるとそれなりに浮き上がり豪華になると思うものの、夜の出歩きは億劫だし昼間にしても幾度も通うつもりはないので今回を今年最後のつもりで写すことにした。
 
 吉永の方向に走り八塔寺に向かう。
 ふるさと村はすっかり寂れてしまっていた。
 幸い婦人が隣家に回覧板を届けるとかで立ち話。
 出会ったのはこの婦人一人だけだった。
 路傍の公園に腰掛けて八塔寺の正面に対峙していると、静か、余りにも静か、静すぎて耳が妙に鳴る。売店やそば店があったのに板戸がぴしっと閉められ、歯抜けの民家もふくめて固く閉鎖された空間に人が動く気配がなく、隙間風が寒々とながれてくる。政治の眼はここにはないのだ。


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