prose-昼下がり

2011年8月25日 日常
2011.8.24の日記
 雨上がりで水溜りと乾いた部分がまだらになった河川敷を進めば
 風が通ると心地よい
 女の子が3人
 かしましく自転車で追い抜いていく
 大きい子と小さい子 そして真ん中の子
 背丈に応じて自転車も大きいのと小さいの 真ん中のもの
 ブランコのあるところで自転車を草の上にたおして遊びだした

 わたしは通りぬける
 
 風がやむとムッと生ぬるい湿気と草いきれが絡みついてくる
 端境期の花を探して蛇行する
 
 ブランコに飽いた彼女らが追いつき
 こんどは橋下の日陰にたまって
 草茎を摘み摘みはなしをしだした
 
 わたしはもっと遠くへ行きたい
 汗にまみれ 根気がなくなって
 花探しはとうとうあきらめた

 小砂利の遊歩道をみながらあるいた
  この時期
 ミミズが堤の草地から川の草地へ砂利道をわたる
 それも数しれずの現象
 何のための行動かはなはだ疑問
 みすみす分かっているだろうに
 焼けた石のうえで頓死しているのも多い
 何のための行動か不思議のひとつ

 葦の叢でガサガサ、バシャンと周囲を驚かす音がした
 カモがはしりサギが飛びたち
 ヌッと、例のヌートリアが頭をもたげた
 水練に長けた忍者だから音はたてないはずだ
 様子見 なにも起こらない
 水の中でなにかが起こったのだろう

 東屋の休憩所でひとり昼寝している
 主人があいてしてくれないので
 シーズが地面を嗅ぎながら同心円で戯れている

 いちばん上の橋まできて折り返す
 救急車がけたたましく走り去った

 東屋ではあいかわらずシーズがまわっている
 口笛を吹くと
 シーズは知らんかおで
 寝ていた飼い主が上半身を起こして反応した

 新幹線と山陽本線が轟音たてる
 陽がピークになったのか
 なにもかも白く浮かびあがってきた
 
 橋下の女の子らはもういなかった
 
 

 

 

 

 
 

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