古代エジプトはピラミットをはじめ巨大な文化、文明を開いた。
 近代ではナセル、サダト、ムバラクとつづいた最高責任者は、專権的で過激な中近東のなかでは比較的穏健で両翼の接点の役割をしていたイメージがあった。特にイスラエルとイスラム原理主義国家の間で仲介の労がとれるのはエジプトしかない存在だ。
 ところが国内の内実は、長期指導者が陥りる糜爛、つまりは側近政治、富裕の囲い込み、あげく民衆の貧困、雇用の格差を生み出していることに耳目が利かなくなっているようだ。次大統領に現大統領の次男にバトンされる報道は、東アジアの某国にならぶ私物独裁国家の匂いを感じてあまりある。
 この状況は突然あきらかになったのではなく、常に介在していたようで、親近のアメリカはあえて問題とせずにいたのは前記の特殊性を利用していたからだ。
 政変で誕生する新国家の体制がイスラム原理を奉ずる国家であったなら、土地を強奪された思い異質と捉えるイスラエルを巡って、中近東はいちやくキナ臭くならないか、懸念は膨大する。

 この記事を書いているさなか、副大統領とデモ首謀者の話し合いがもたれ穏やかな情勢に向かうのではないか、というニュースが流れた。
・ムバラク大統領は9月任期まで今の地位
・実権は副大統領に委譲 大統領は象徴化
・そのための憲法改正

 懸念はさらないが、これで収束に向かえば、激動は回避できる。
 
 

コメント

SU

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

最新のコメント

日記内を検索