このところ家に居ることが多いので深夜TVを観る癖がついてしまった。
 CSの時代劇専門チャンネルで往年の映画やTVドラマの再放送を終日やっていて、そのパターンは深夜にも及んでいるのである。
 肩が凝らずに痛快さに飽きないのが「鬼平犯科帳」「剣客商売」「必殺仕事人」。原作でいえば池波正太郎は「鬼平犯科帳」「剣客商売」、俳優でいえば藤田まことは「剣客商売」「必殺仕事人」。
 どちらも持味の粋と渋さがあり、皿に水を盛ったようにさらりと流れ後に残らないのがいい。好みの人たちだ。
 池波正太郎は映画人で培った劇作者だったから展開の妙を構成して読む人をうならせる。「鬼平犯科帳」の長谷川平蔵は行政組織のアウトロー的存在、「剣客商売」「必殺仕事人」は正規では在りえない世界の物語、正悪を単純に色分けしているのではなくてその狭間の揺れ動きを粋に渋く観せてくれる。
 両者は既に亡くなられている。作品は今に残るもののみだ。

 春とおもえば 夏がきて
 夏とおもえば 秋がきて
 所詮 最後は寒い冬

 「必殺仕事人」の主題歌の一節である。
 ただし、冬とおもえば春が、確実にくる。この世の中そう捨てたものじゃあない。

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