夏になるとお化けや恐竜の話がよく合う。ゾウッと背筋に寒気がはしるのが暑気払いになるのだ。お化けというのは瞬間的な衝動をもたらすので心臓によくない、と自分では敬遠したい気持ちだが、恐竜はいい、現実に闊歩していればとてつもなく恐ろしい生物にちがいないが、これは古代の話で、われわれ人類の原形と終末に関与しているとすれば気が遠くなるようなロマンを思わせるのだ。
 古代、それも2億6千年前の恐竜時代、絵本や画像あるいは復元された骨格標本で見られるような大型動物が地球にあらわれ弱肉強食の生存競争に明け暮れていた。人類の原形である哺乳動物はごくごく小さくて今のネズミに似ていた。危険を避けて夜活動せざるをえない弱小の頂点にある生物であった。繁殖は産卵し孵化すると哺乳で成長させたのであるが、生体はもちろん卵まで恐竜に捕食されて多くは生存かなわなかった。そこで胎盤をもつ生体に進化し体内で育て外敵に防備した。
 そのころの宇宙は惑星がとびかう天体誕生期でそのひとつが地球に落下衝突してその衝撃波は地球を破壊させ地熱を奪いやがて氷河期を迎えると大形恐竜は消滅した。生き残った恐竜の一部は恐竜鳥類になり、鰐などの両生類にも転化した。かたやわれら祖先ネズミは地中生活と胎盤のおかげで生き残り、恐竜などの敵が絶え草原化した環境に適応すべく進化しつづけ二足歩行の猿を誕生させた。
 
 記憶にあることを、まことに荒っぽくかいつまんだ炉辺進化談であるが、古代祖先の恐竜に対する恐怖は今でもDNAとして潜在的に介在しているようで、想像しただけで人類は身震いの発作を呼ぶ。血は覚えているのである。
 近未来、地球の自壊と天体との衝突で起源回帰もありえない話ではないと思うがいかがかな。これをロマンと言ったら顰蹙をかうだろうか。

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