四駆のやぶごき

2010年5月3日 日常
四駆のやぶごき
四駆のやぶごき
四駆のやぶごき
2010.4.29
 中国山脈の裾野は雑木のジャングルである。
 点点と濃緑の植林地帯があり、山を分け入る地道には山仕事か探訪の人のものかいずれにもとれる轍の跡がたわから県境の稜線へ向かって残っている。今の時代だから植林は放恣されて自然回帰への過程をたどっているような現象であって、ほぼ軽四駆の車幅にひとしい粗道は雨が土を洗い流して石が突起し、凸凹し、ぬかるんでいた。水溜りには大きなヒキガエルが2匹オタマジャクシの子を守って薄気味わるく棲息していた。そのうえ両側の路肩から背丈以上に伸びたネコヤナギ、茨が天蓋になって道をふさいでいた。左手は谷で芽吹きもない裸木を透かして岩を噛んで流れる水は、白い牙に似る。
 軽四駆を4Dに入れて酔っ払いのようになって前に進む。
 車高のある4駆でしか入れない道だ。
 こうやって現れた湿地の、黄金の色彩に映える花の群落にたどることができた。
 花の名前は「リュウキンカ」。
 
 

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