宇野港

2008年10月12日 日常
宇野港
 10月11日、宇野港第1突堤大型客船バースにSPIRIT OF OCEANUS号(4200トン)の接岸を見に行った。
 パナマ船籍で、来日外人を神戸等でひらい専ら日本各地を観光巡りしている。
 平成18年からの港の再開発で随分変貌している。
 岡山から来ると、JR宇野駅を右手にかすめて直線的に走ると大型客船バースにつきあたる。位置関係で言えば旧国鉄宇高連絡線桟橋あたりか。
 バースには鎖ゲートがあって一般車乗り入れ禁止で両側にズラリと駐車せざるを得ない。他施設の空駐車場を尻目にである。開発途上ゆえだろうから完成して整備された形に期待したい。
 公園化したバースは穏やかな瀬戸の海を抱いて開放的だ。秋陽が鈍く、白い船体に映えていた。客船の仕様は一切分からないが、想像していたよりはるかに船体は短い。しかし豪華客船と銘うっているから高さはありキャビンの窓が蜂の巣のように異彩を放っていた。エンジンの停泊稼動がくぐもるように聞こえ、煙突から定量の煙が絶えない。
 中ゲートに二人の制服職員がいて(入管関係?)、近づいていろいろ質問して分かったことが、パナマ船籍・4200トン・来日外人の日本国内観光地を遊覧・定年退職したような人達ばかりとのこと・今日は8時入港17時出航・次は安芸宮島・乗客は今観光バスで後楽園に行っていること、などなど。
 絶え間なくフエリーが行き交う海に秋のつるべ落としが落ちる頃、3台の大型観光バスが帰着、慌しくなる。だが乗客がなかなか降りてこない。一段高く盛り土したところでカメラを構え暮れなずむ港の光景を撮影して還ると、客の最後尾がブリッジを渡り終えたところだった。
 やがて17時、出航の時間、豪華な出航ロケーションをと三脚を据えて待つ。
 だがして、一向にその気配はない。英語の船内アナウンスがなんどか流れる。チンプンカン。
 薄暗くなり、キャビンに照明が点いて不夜城の雰囲気になっても、煙突の煙が勢いつかづ係留が解かれない。しびれが切れはじめるころ、大きなワゴン車がブリッジに着いた。荷を積み込むのか、観ていると、どうもそのような雰囲気ではない、警官の制服やら公安のスーツらしきが動いている。やがて担架が降りてきた。白い布で覆われていた。ワゴン車に積まれ、ワゴン車は闇に走った。
 伝え聞こえたのによると、船内で死亡者が出たらしい。
 じりじり、時間が経過しても一向進捗がない。
 闇のとばりがすっかり落ちた。
 船内でトラブルが起きているらしい。警官は待機していた。
 制帽の職員が教えてくれた。出航は21時ごろになると。
 冷たい海風が止まない。
 あきらめて帰途のしたくをしたことだった。思わぬことに出会ったものだ。
 
 

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