麺食い行脚

2008年5月4日
麺食い行脚
 三度三度うどん、そばを食べるほどの麺食いではないつもりだが、探訪撮で未知の土地に行って、ちょうど食事時に引き寄せられる店構え、看板、暖簾を見ると、弁当を持っているのに関わらず暖簾を分けて入っている。興味本位の麺食いかもしれない。領はのぞまないが、美味いと思ったら訪れる都度立ち寄るし、まずいとはいわないが今いちの物であったら2度と行かない程度のことである。

GWの家族小旅行は[麺食い行脚]にでかけた。

 高松はご存知の通りさぬきうどん発祥の地でうどん屋さんが氾濫している街である。歩けばつまずくほどのうどん看板につき当たる。有名ブランドから小さな屋台風の店もある。有名なところは期待通りのものでそれ以上のものでもない。端的にいえば個性がないからそこそこという感度だ。滅多にこられないのだから特有さを売り物にしている店がいい。それではと、息子が推奨する話題の[婆ちゃんのうどん]に行くことにした。 

 新装なった駅前通りをぐ〜んと南へ走り高松市香川町へ行く。家族4人の[麺食い小旅行]だ。居眠りしていたので細かい道順は分からない。が大通りから少し入った田圃を造成した場所に建てられた店である。
 着いたらまずびっくりする光景に出会った。客が店外に溢れ長蛇の列、ざっと40人の列。近場ならとても待てないし、私の性格では[帰ろう帰ろう]というような光景。家族は迷うことなく並ぶ、しぶしぶ後につく有様だ。間をおかず後続ができる。
 店の人が口に手で喇叭をつくって[どこで麺がきれるか分からないのでその覚悟をしておいてください]と叫ぶ。目の前で、ハイここで終わり、なんていわれたら[ウゾだろう!]と言いたくなる覚悟の強要だ。何度も店の若い衆が麺の残数と待ち客の数合わせに出てくる。私のところを通過していった。これはこれは、無事にクリアしたのだ。すると、立て看板を持った若者が[申し訳ありません、ここで午前中の分終了します。あと4時から午後の分を再開します]と、行列を割ってそれを立てた。20人ばかりがあおりをくった。腕時計は午後2時を射している。
[ちょっと休憩させてください。僕らは朝5時から休みなしでやっているんで、午前中はここまでにさしてください]と2〜3人の若い衆がお詫びやらお知らせをしだした。
 店内は広くない。客が座って食べる仕組みになっていない。岡山にもあるセルフうどん店よりかなり狭い。入口つきあたりが麺うち場で熟成させている麺玉がビニール袋に包まれて棚に並んでいて、なるほど残り少なくなったとみた。
 メニューは[釜揚げ]と[冷やし]の2種しかない。[本日はお一人さま1玉限定]との張り紙があった。私のしるかぎり、2玉〜3玉も食べるのは身近ではI師匠かM社長しかいない。普通の人なら1玉が王道である。窯場で丼に盛る、それを今一人がスプーンできざみ葱をひとすくい載せる、出口の会計場で支払いし醤油を、ポンプ式なので3回押して麺にかける。これを屋外のテーブル(屋根はある)でかき混ぜて食べるのだ。
 一口で、美味い、と呻った、こしが強靭でありながらそれを感じさせない食感。さぬきはもともとこしがつよいのだがここはかなり強い、だけどメチャメチャ旨い!、今まで食べてきたうどん
を比較してみて一番旨い、思った。これで150円、2玉は250円、3玉なら350円。高いと思うか安いと思うか、メチャ安いと思う。
 いま一度窯揚げで卵をかけて食べたいと念じたがダメ。
 箸を動かして食べるとたちまち底が見え、これはイカンと思い、1本ずつつかんで口に運んだのだが直ぐなくなった。子供のように底の汁を箸でつついて口にするのだ。
 讃岐路にきたらまずもってここだなあ、と誓った。
 NETで[婆ちゃんのうどん]と検索したら詳細がわかるので紹介しておきたい。
因みにイインタネット・アドレスは下記の通り。
 http://www.mirakuen.net/item/rumiba-chan.html

 高松駅広場サンポ^トで開催している[シルクロードは麺ロード 世界麺フェスタ]に行く。トルコ、イタリア、中国、日本のシルクロード沿いの、世界・日本[有名麺]の食べ歩き、がスローガンのイベント。到着が遅かったせいで食べたい麺は相当売り切れ張り紙があり、残っているところは長蛇の列。長蛇におどろかなくなって中国のラーメンを小さな発泡スチロールの器で食べる。食味はともかく極少の量で賄うのは[食べ歩き]を実践する量に調整しているからだろう。イタリアのパスタは口に合わなかった。シルクロードの各国の人が多いし現地語が呪文のように飛ぶ交う。それより、宇和島のジャコテンをアツアツでほうばったらこれは旨かった。のどごしのいい液体が欲しかったがここは我慢した。
 3〜4箇所でシルクロード沿国の舞踊が行われていたが、出前の演出舞踊には興味がないので写真数枚映して会場をあとにした。
中国の紅の群団が一段と目を惹く。
 屋島の四国村に行った。夕闇が漂い始めて懸念したように[わら屋]は新客は入れなかった。
 屋島頂上で屋島寺から展望台まで歩いて一巡。一時水族館を初め衰退はげしかったが、どうやら少しは活気が戻った様子。イルカの元気な声が森閑になりわたっていた。
 カワラケを投げて家族繁栄を願掛けしょうと思っていたが、照れくさいので止めた。

 とっぷり日がくれて国道フェリーに着いて、コンビニのお結びをで締めくくった。意外な[麺食い行脚]を終わったのである。   
 
       [画像は世界麺フェスタでの雑踏ぶり]
 

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