根雨宿界隈
2008年1月6日 四十曲峠を越えると鳥取県日野町に入る。旧出雲街道と交差しながら国道181号線を根雨宿目指して走る。
両側に切り立つ山合いの底に山村が張り付いているのが見えてくると、左手に金持神社の幟がはためいていた。国道沿いに売店ができ駐車場もあって三々五々参詣の人が、絶えぬ程度に参道をにぎわせていた。
眞に縁起のいい、神頼みでも願ったり叶ったりの神社である。
ついでにといったらご加護もなんもないだろうが、わずかな金運でもいとわないので参ることにした。ジャンボ宝くじがオールパスしたあとだからいささか熱気がないのだ。抽選前に参拝してお払いでも受ければよかったかもしれない。残っているのは年賀ハガキの特等当選である。
年末に降った雪の層は30cmほど。一面白銀の世界。ざらめのような残雪。鳥居前の手水の柄杓にはつららが下がっていて知面は凍てつき変な歩き方をすると滑って転ぶこと間違いなし。ハイヒールの女性は空を泳ぐがごときおっかなびっくり腰でとても見られたもんじゃない。
石段を昇るとこじんまりした拝殿本殿があり、善男善女が神妙に他の神社以上に長い祈念をしていた。
周囲にぶら下がった幾層の奉納絵馬を見て回ると、[1億円が当たりますように][一生お金に困りませんように]の文面が圧倒的に多く、[家内安全][健康祈願]は隅に押しやられている。
この神社特有の願掛けとみた。
集落の名前が[金持]である。地名をかぶせた[金持某]という国人が台頭した由、呼び名は[かねもち]ではなく[かもち]であることは、黄金ではなく室町時代はそれ以上に貴重な[鉄]であってここら一帯に[たたら]跡の存在が、その名の由緒をうらずけている。
八転びして金の名称になったのだと思う。
国道180号線と合流する地点から下がったところ根雨宿の中心町がある。伯備線が頭上を走る日野川の右岸に[おしどり]観察小屋]が設けられていた。
どんぐりや古米などで餌付けされたおしどりは朝8時ごろ撒き餌を食べ昇陽とともに近くの鵜ノ池に飛び人気のない陰に隠れているらしい。夕方吉野川に帰ってきて朝を摂るとのこと。天気のいい今日のような日はなかなか帰ってこない、と監視人がのたまう。観察小屋の望遠鏡で覗くとはるか対岸の浅瀬に居残り組が遊んでいた。肉眼ではまさに点で、望遠鏡にカメラをくっけて撮影したのがトップ写真の上一枚で、あとは編集時のパソコンの機能で大きくしたものである。
全羽は2000羽、日本に居残り繁殖しているのが約一割の200羽との説明を聞く。されば鵜ノ池にと赴いたものの踝まで埋まる積雪を踏みしめて歩くのは幾倍の疲労で途中で挫折した。
根雨宿は出雲街道伯耆側の最後の宿場町である。峠を越えれば新庄宿である。詳しく見学はしていないが後日画像ルポで紹介したい。
帰途、180号線の県境峠、明地峠から紺碧の空に浮んだ大山の秀峰が確認できた。
両側に切り立つ山合いの底に山村が張り付いているのが見えてくると、左手に金持神社の幟がはためいていた。国道沿いに売店ができ駐車場もあって三々五々参詣の人が、絶えぬ程度に参道をにぎわせていた。
眞に縁起のいい、神頼みでも願ったり叶ったりの神社である。
ついでにといったらご加護もなんもないだろうが、わずかな金運でもいとわないので参ることにした。ジャンボ宝くじがオールパスしたあとだからいささか熱気がないのだ。抽選前に参拝してお払いでも受ければよかったかもしれない。残っているのは年賀ハガキの特等当選である。
年末に降った雪の層は30cmほど。一面白銀の世界。ざらめのような残雪。鳥居前の手水の柄杓にはつららが下がっていて知面は凍てつき変な歩き方をすると滑って転ぶこと間違いなし。ハイヒールの女性は空を泳ぐがごときおっかなびっくり腰でとても見られたもんじゃない。
石段を昇るとこじんまりした拝殿本殿があり、善男善女が神妙に他の神社以上に長い祈念をしていた。
周囲にぶら下がった幾層の奉納絵馬を見て回ると、[1億円が当たりますように][一生お金に困りませんように]の文面が圧倒的に多く、[家内安全][健康祈願]は隅に押しやられている。
この神社特有の願掛けとみた。
集落の名前が[金持]である。地名をかぶせた[金持某]という国人が台頭した由、呼び名は[かねもち]ではなく[かもち]であることは、黄金ではなく室町時代はそれ以上に貴重な[鉄]であってここら一帯に[たたら]跡の存在が、その名の由緒をうらずけている。
八転びして金の名称になったのだと思う。
国道180号線と合流する地点から下がったところ根雨宿の中心町がある。伯備線が頭上を走る日野川の右岸に[おしどり]観察小屋]が設けられていた。
どんぐりや古米などで餌付けされたおしどりは朝8時ごろ撒き餌を食べ昇陽とともに近くの鵜ノ池に飛び人気のない陰に隠れているらしい。夕方吉野川に帰ってきて朝を摂るとのこと。天気のいい今日のような日はなかなか帰ってこない、と監視人がのたまう。観察小屋の望遠鏡で覗くとはるか対岸の浅瀬に居残り組が遊んでいた。肉眼ではまさに点で、望遠鏡にカメラをくっけて撮影したのがトップ写真の上一枚で、あとは編集時のパソコンの機能で大きくしたものである。
全羽は2000羽、日本に居残り繁殖しているのが約一割の200羽との説明を聞く。されば鵜ノ池にと赴いたものの踝まで埋まる積雪を踏みしめて歩くのは幾倍の疲労で途中で挫折した。
根雨宿は出雲街道伯耆側の最後の宿場町である。峠を越えれば新庄宿である。詳しく見学はしていないが後日画像ルポで紹介したい。
帰途、180号線の県境峠、明地峠から紺碧の空に浮んだ大山の秀峰が確認できた。
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