成政北アルプス超え

2006年10月5日
終日秋雨の雨音が絶えぬ。終日屋外不出。もっぱらパソコン相手、飽きると読書。
遠藤和子著〔佐々成政〕という本に没頭。小説ではなく人物の考証本である。成政は戦国武将である。信長の側近で頭角を現わし上杉牽制の鼎として越中を与えられていたが、本能寺以後、無二の盟友であった前田利家と敵対、幾度か戦った。後日、秀吉の怒りを買い九州へ移封、失政して切腹させられた。猛将で謀将、普遍的知識としては稀代の悪名が定着している大名である。考証は、実は佐々成政という人物は、智将で名将であるということを実証していく。戦国時代を生き抜き台頭していく人間が凡人であるわけがなく、その時代の流れる環境の因れる縦糸横糸にからんで、負組に与されたのである。どこかの首相が言っていた。〔勝組と負組は当然〕と。ところが成政には〔再チャレンジ〕の機会は与えられなかった。
詳細は本を読んでいただくとして、面白いのは浜松の徳川家康に支援を仰ぐのに、越中から信濃へ抜ける手段として1月に立山連峰を越えたときの考証である。今の立山黒部アルペンルートとほぼ同じである。これは驚異と賞賛のほかにない。
まして冬山の現象と対処の記述は、あるていど知っているだけに興味を超えるものがあった。

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