七草粥ゆ

2006年1月7日
今日はお正月の七日である。
もう七日、まだ七日と使い分けるのは年の差である。
六日の退社時、天満屋の地下に立ち寄ってみると、あるある、パックに詰めた七草のセットを山積みしてある。2種の業者のパックでそれぞれ表面に七草の名前を書いてある。

ところで春の七草がすらすら言える人が何人居るだろうか。

〔セリ ナズナ オギョウ ハコベラ ホトケノザ ナズナ スズシロ〕

セリは言うべくもないもの。
ナズナは秋に芽を出し、寒冬にも負けず青々とした緑葉。
オギョウは正式にはホウコグサという。早春に鞠のような黄色の花を咲かせて、産毛の柔らかさを茎や葉にもっている。
ハコベラも越年草で地を這うように繁る。
ホトケノザはタンポポに似た葉を地面に這わしている。山野草で被写体にするホトケノザではなくて、正式にはタビラコといって乾いた田に生える。
ナズナは蕪。
スズシロは大根。

後の2種が一般に言う野菜で、5種はそこいらの路傍や畦にみられる俗にいう雑草(この言葉はイヤだがあえて使う)である。
風雅な七草粥に舌づつみをうった人を自生地に案内するとどんな顔をするだろう。しかし現在の野菜の祖先はすべて雑草なのである。
正月の暴飲暴食で弱った胃臓をやさしくいたわるのが七草粥なのだ。古来つたわる漢方食でもある。

見ていると、買うのは中年以上の女性ばかりだ。若奥様風は怪しげに覗いてみるだけだ。
私は男だが中年以上だから、毎年のこととて1パック手に取ってレジに並んでいた。
さっそく家内につくってもらった。
ウマイッ!!と、いうのはウソだが、さらさらと胃に入りなんとも言えぬ緑の乙な味、香りがする。いかにも体にいい得がたい食膳だ。

この日曜日には七草ではないホントウのホトケノザを撮りに行こうと思う。〔編集人〕

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