停留場の花

2004年6月29日
 雨はあがったけれど、この蒸し蒸しはなんとしたことか。
 例年同じ現象なのに初めて襲来に遭ったような気分になる。
 
 早朝の冷えた空気は歓迎もの。空気が高温になると人間は息苦しくならる、というのは極限的だが冷えた大気を吸うと心身が生き返るのは確か。体を温めることで活動や運動がしやすくなるのは先般承知しているが、それは準備運動して肉体の中から暖めることで解決するが、熱膨張した空気は酸素の含有量が少なくなるような、気がする。気がするだけで、科学的には説明できない。
 
 朝、新幹線沿いを歩いているとバス停近くで匂いが漂ってくる。季節の馴染みの匂いである。
 新幹線橋脚に立ち入らないように杭と打って針金を張ってあるが、その杭と針金に巻きひげを伸ばして大いに繁っている草がある。まだ完全な花ではないがそれらしい蕾を多数つけていて、立ち止まってよく見ると葉陰に開いている花があった。
 ヘクソカズラである。和名漢字で書くと「屁糞蔓」となり大変キノドクな名前の野草である。
 因みに葉をちぎって嗅いでみると、あわてて顔を背けるか鼻をつまむしかない。なにせ「屁」と「糞」がひっついたのだから。
 花は筒状の可憐なもので白い花弁の真ん中が赤い。猛烈な繁殖力があり吸盤を使って絡む物を覆い尽くしてしまうほど。可愛い花なので生垣に絡ませたら、と思ってもこの匂いは風に乗ってきて手におえない。
 夏を告げてくれる花、やはり野においておくほうがいい。

 別名はヤイトバナ・・・お灸のモグサが赤くなるのに似せて。
 もうひとつの名前はサオトメバナ!!

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