4月4日の日記

2004年4月3日 趣味
             ☆
 ぽかぽか陽気の休日は山里が手招きしている。後楽園のソメイヨシノが満開でカーニバルの最中。メディアは河川敷の花見客が焼肉で乾杯している状況を連日報道している。花より団子の姿である。
              ☆
 8時出宅。F氏同行。吉備新線を北上して高梁ループ橋から国道313号線の成羽を走る。緑を増した山肌に淡いピンクが点在して鮮やかに山桜が咲き誇っている。河川の堤防や道路脇には桜一色の彩りがどこまでも続いていた。山桜とソメイヨシノが同時に開花し満開を競うというのは、まことに見事な趣がある。桜のトンネルを走って豪奢な芳香を浴びている思いがする。それでいて桜下で宴をしている人は皆目いない。
              
           ☆備中町・布瀬
 313号線はやがて分岐し、哲多町方面に車線を変更して走る。成羽川沿いである。前日、町役場に問い合わせしていたので備中町の中心部にさしかかる前、各ポイントで民家に確認しながら目的地にたどりついた。
 ここも個人の所有地。ましてその人の庭を歩かせてもらい、裏山の傾斜地にある栗林一面に自生しているカタクリの群生を見せてもらえるのには感謝以外なにものもない。。
 これはもう、群生としか言いようがない。陽が射して、あの細長い紅紫・ピンクの花弁を精一杯開き、反り返り、クルッと巻いてなごやかに一陣の風でサワサワ揺れる。
 ここはロープ一本が張られていて接写が可能。だからロープ内に入らないようにして、喫煙は我慢したい。
 TVで放映されて観光客、とくにカメラマンが急増したようで、小生等は2番目、そのあとが大変。あっ、というまに、男女問わずカメラを抱えた人達で行き違いもままならないほど細い通路が溢れた。「地元のもんが知らんじゃぁおえんけー」と、近辺の人たちも見学に訪れている。
 アマナ・イチリンソウが混在していた。イチリンソウの葉株が多く見られるので開花はあと1週間か。実際にあちこちを訪問してみてのことだが、キンポウゲ科の自生地に共通する条件は、
 ?多くは北面の山際地。
 ?そして栗林、梅林、墓地、境内等、家の近辺。
  (これは下草刈り等の手入れが行き届いている為と思われる)
が、好適地になっている。 
 持主と道案内していただいた人に挨拶して備中町を後にした。
 成羽川の対岸を彩る桜の花と菜の花が、ハッ、と息を呑むほどのコントラストを川面に映していた。路傍に停車してしばらく見惚れてしまう。
              
            ☆哲多町・無明谷
 吹屋の麓である坂本で昼食を摂ろうと食堂に入ったらあいにく法事の仕出しで大忙し、本日臨時休業の札がかかっていて、風にあおられてはブラブラつれなく揺れていた。
 パンを買って車内で済ます。ま、満足かどうかは別にして、腹は膨れる。
 坂本の峠を越えてると、そこはもう哲多町である。
 無明谷は入口に4台ほど駐車できるスペースがある。車を離れて井原橋あたりまで約1キロを往復したい。
 石灰岩を切り通して造った道路は両壁に岩壁が迫り、余りない土壌に落葉樹が生え、夏は傘のように繁った枝が天を覆い陽をさえぎって昼間でも薄暗い環境を演出する。そのために陰湿植物の保護指定区にもなっている。
 カタクリは盛りを過ぎていたが、北面の樹陰あたりのものはユキワリソウと混生していて素晴らしかった。
 復路、足腰の弱った老人が三脚を立てて対岸の上にレンズを向けていた。横に伸びた細い枝に黄色の侘しい花があった。ヤマトレンギョウであった。軽ワゴンに老婦がいて息子らしき人が老人の横で見守っていた。孝行息子に介添えしてもらっての山野草撮影である。
 

             ☆吉備高原
 180号線を吉備高原まで帰り、ショウジョウバカマの生育状態を確認しに立ち寄った。数株に花が見られたものの撮影にはいま少しの忍耐が必要のようだ。

             ☆
 17時に帰宅。70歳のF氏もしっかりシャッターを切っておられていた。夕食時に話の花が咲くことだろう。

 
 
 

 
 

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